本記事の主題は2025/11に購入した
「7.2インチディスプレイ中華タフネススマホ Oukitel WP60 5G」
の使用感レビューであるが、2025/8に購入した前機種
「6.72インチディスプレイCubot KingKong X Pro」
について購入報告記事以降のレビューを書き損なったことから、そのレビューも含め、両者比較しながら紹介を行う。またさらにその前に
「6.78インチディスプレイOUKITEL WP21」
を2年半近く使用(23/4レビュー記事作成済)し、それら3機種は中華タフネススマホとして基本的に似た部分も多いので、その使用感も比べながら紹介していくが、それは本記事メインのOukitel WP60 5Gが購入して2週間に満たないことから、それを補完する意味も持っている。
なお、Oukitel WP60 5Gを購入した理由については前回の記事「悲願の7インチファブレットOukitel WP60 5G購入~似非ズルトラ難民の到達地」(2025/12/2)で詳細に語っている。
[推敲度 6/10]

上述のように本記事では3機種の同時レビューとなっているが、どの端末についての記述か、混乱を生みやすいと思うので、少しでも分かりやすくなるよう以下のようにハイライトを行っている。
OUKITEL WP21
Cubot KingKong X Pro
Oukitel WP60 5G
3機種の比較仕様表は前記事に掲載しており、以下の詳細説明では各仕様ごとに紹介するが、発売日と特徴を一言で述べると以下である。
3機種共通:中華タフネススマホ、バッテリー10000mAh前後、microSD使用可、技適あり
| 機種名 | 特徴 | 発売日(自分の入手日) [使用年月] |
| OUKITEL WP21 | 6.78インチ液晶。2023年当時、Oukitel製品ではかなりの高い性能(Antutuスコア35万程度) | 2022/11(2023/02) [使用期間2年6ヶ月] |
| Cubot KingKong X Pro | 6.72インチ液晶。2025年現在において中華タフネススマホでは性能高め(Antutuスコア90万程度) | 2024/11(2025/8) [使用期間4ヶ月] |
| Oukitel WP60 5G | 液晶7.2インチが画期的、2025年現在では性能は並下(Antutuスコア48万程度) | 2025/10(2025/11/27) [使用中] |
購入年月を見て分かるように、Oukitel WP60 5Gは使用して2週間足らずであるため、今後も必要を感じ次第、加筆修正するつもりである。
【目次】
0.1■3機種の仕様比較
0.2■Oukitel WP60 5Gの感想要約
1■画面サイズと解像度
1.1■以前の2機種OUKITEL WP21とCubot KingKong X Proは0.06インチ差
1.2■Oukitel WP60 5Gは画期的な画面サイズ7.2インチ
1.3■Oukitel WP60 5Gの解像度と画素密度(PPI)、なるほど、確かにドットが見える!
2■バッテリー容量10000mAh
3■microSD使用可と取り出し易さ
3.1■microSD搭載はすでに少数派?
3.2■microSDの取り出しやすさ
4■CPU(SoC)性能
5■充電速度
6■技適取得
7■カメラ機能
8■大きさと重量
8.1■ベゼルとごつさ
8.2■重量~360gじゃなくて400g???
9■顔認証、指紋認証
9.1■指紋認証は電源ボタンセンサーに限る!
9.2■顔認証は補完的
10■価格とコストパフォーマンス
10.1■価格とコスパ
10.2■購入手段と受け取りまでの時間
11■その他の性能、仕様
11.1■背面サブディスプレイ(サブスクリーン、リアディスプレイ)
11.2■スピーカー
12.3■カスタムボタン
11.4■通知LEDはCubot KingKong X Proのみあり
11.5■アプリ抑止機能DuraSpeedについて
11.6■USB接続口の蓋
12■不具合
12.1●3機種共通不具合
12.2●OUKITEL WP21不具合
12.3●Cubot KingKong X Pro不具合
12.4●Oukitel WP60 5G不具合
【本文】
0■仕様比較とOukitel WP60 5Gの評価結論
0.1■3機種の仕様比較
3機種の仕様比較は前の記事に載せた
のでそちらを参照されたい。
0.2■Oukitel WP60 5Gの感想要約
次節以下ではレビューを詳細に記述しているが、流石の自分も長すぎたように思われる。3台比較をしたことが長文に拍車をかけたが、本記事の主な訪問者は7.2インチファブレットOukitel WP60 5Gが目当てなのではないかと予想する。そこでOukitel WP60 5Gに絞って感想の一番の結論を書いておく。
【Oukitel WP60 5Gの感想まとめ】
| Oukitel WP60 5G仕様 | Oukitel WP60 5G感想 |
| 液晶サイズ:7.2インチ 本体幅 計算幅:76.6mm 計測幅:76mm | 大きい!自分が使用した機種の最大幅ZenFone2Laser(ZE601KL)を超えた!、、、んだけど、一目見て「デカっ!」って叫びたくなるほどじゃないな。ズルトラ(Xperia Z Ultra)よりは小さい。もっと大きいのでもいいな。(詳細) |
| 画素密度(DPI、PPI)画面の緻密さ :239PPI | 劣ってるって見た目には分からないよね、、、、ん!?ドットが見える!?アイコンにギザが!(詳細) |
| バッテリー容量:10000mAh | (自分は)最低でも36時間、通常はそれ以上72時間くらい保つ。(詳細) |
| microSDの取り出しやすさ :SIMピンがなくても取り出せる | 爪でスロットを取り出せる、、、けど少し固い?(自分の)爪が折れそうに。耳かきとかの方がいいかも。(詳細) |
| SoC(CPU)性能:Antutuスコア48万 | スコア通り、OUKITEL WP21よりは上だけど、Cubot KingKong X Proよりは下という感じ。自分は重たいゲームをしないのでいっか。(詳細) |
| 充電速度:33W | 充電直後+40%台/h、平均+30%台/h すなわち1時間で半分弱充電、約3時間強で満充電。大きな不便は無いがOUKITEL WP21の66W、1時間でほぼ充電が懐かしい。(詳細) |
| 技適取得あり | 技適が無ければ自分は使用レビューは書かない。違法行為を吹聴しているようなものだからね(詳細) |
| カメラズーム:10倍 | Cubot KingKong X Proは4倍までしかなかったが、OUKITEL WP21と同じ10倍となった。勿論、デジタルズームだが。(詳細) |
| 背面サブディスプレイは無し | 自分は使わない。OUKITEL WP21、Cubot KingKong X Proで付いていたが自分は設定で常時消灯していた。(詳細) |
| スピーカーはモノラル、下側面 | 使っていても、すぐに手で塞ぎそうになる。デュアルスピーカーのOUKITEL WP21はやっぱり良かったね。でも音質はそんなに悪くない気がする。(詳細) |
次節より詳細なレビューを記す。
1■画面サイズと解像度
| OUKITEL WP21 | 6.78インチ 縦横比 20.5 : 9 | 液晶横幅(計算値) 69.3 mm | DPI:396PPI |
| Cubot KingKong X Pro | 6.72インチ 縦横比20 : 9 | 液晶横幅(計算値) 69.9 mm | DPI:392PPI |
| Oukitel WP60 5G | 7.2インチ 縦横比19.5 : 9 | 液晶横幅(計算値) 液晶幅76.7mm | DPI:239PPI |
1.1■以前の2機種OUKITEL WP21とCubot KingKong X Proは0.06インチ差
現在、スマートフォンのディスプレイ最大クラスは6.7インチ~6.9インチである。

2025年8月に購入したCubot KingKong X Pro6.72インチは昨今のスマホ最大クラスではあるものの、その前に2年半使ったOUKITEL WP21の6.78インチよりも0.06インチ小さい。購入時、少し残念に思ったが0.06インチの違いは大したことないだろうと期待した。そして使い始めてみると、全く小さくなった感じはしなかった。
やっぱり0.06インチは大したことなかったか、と思っていたが本記事を作成して、液晶幅を計算、計測したところ、なんとびっくり、インチが小さいCubot KingKong X Proの方がOUKITEL WP21より幅が大きかったのだ。それは縦横比(アスペクト比)がOUKITEL WP21は20.5:9に対してCubot KingKong X Proが20:9と、前者の方が縦長、すなわち後者の方が幅広だったためである。

前の記事で書いたように、縦横比で縦長になると同じ画面インチでも幅が狭くなるのは認識していたが、20.5:9と20:9の場合でもこのように逆転を生み出すほどだとは認識がなかった。ともあれ、そんなわけで、Cubot KingKong X Proが液晶幅で違和感がないのは当然だった。OUKITEL WP21よりも少し広くなったくらいなのだから(体感的には変わらないが)。
1.2■Oukitel WP60 5Gは画期的な画面サイズ7.2インチ
7.2インチOukitel WP60 5Gであるが、確かに大きい!、、、、、が、やはり大きさを期待して、特にズルトラの時のような「デカい!」感を求めていたからだろうか、「あれ?こんなもんか」と思う部分もあった。この7.2インチOukitel WP60 5Gは計算幅は76.7mm、計測した感じでは76mmである。

自分の場合、前の記事に書いたように、縦横比16:9時代の6インチの幅を懐かしむ思いがあったので、これと比べたところ、たとえばZenFone2Laser(ZE601KL)は6インチだが、その幅は計算で74.7mm、実測で74.5mmであった。


とうとう、自分の好きだった幅の広いスマホ(16:9縦横比の6インチ)と同レベルの幅のスマホに辿り着いた、戻ってきたのだ。
とはいえ、こういう場合には数値を提示しても皆様には大きさの実感をお伝えしにくい。そこで比較出来る物を探したところ、なんと7.2インチOukitel WP60 5Gの液晶幅は1000円新札とほぼ同じ幅であることが判明!写真の通りである。

参考までに2025年の世間での最新スマホとして、GalaxyとiPhoneを挙げてみる。その最大サイズの機種は以下のディスプレイ幅になるようだ。
| Samsung Galaxy S25 Ultra (2025/2発売) | 6.9インチ 縦横比19.5:9 | 液晶幅73.4mm?(計算値) |
| Apple iPhone 17 Pro Max (2025/9発売) | 6.9インチ 縦横比19.5:9 | 液晶幅73.3mm?(計算値) |
| Cubot KingKong X Pro | 6.72インチ 縦横比20 : 9 | 液晶幅69.3mm?(計算値) |
| Oukitel WP60 5G | 7.2インチ 縦横比19.5 : 9 | 液晶幅76.7mm?(計算値) |
これらはCubot KingKong X Proよりは3.5mmほど大きく、7.2インチOukitel WP60 5Gよりは2.5mmほど小さい。すなわちOukitel WP60 5Gはやはり大きいのだ。
しかしながら、前の記事「悲願の7インチファブレットOukitel WP60 5G購入~似非ズルトラ難民の到達地」で散々紹介したズルトラこと
Xperia Z Ultra(2013-2014発売)
はというと
ディスプレイ6.44インチ 本体幅92mm 液晶幅計算79.7mm
らしい。Oukitel WP60 5Gは液晶幅約76mmなので4mmほどズルトラには負けるのだ。
上述したように確かにOukitel WP60 5Gは確かに大きい。しかし自分が最初に見たときには「こんなもんか」だったのを考えると、やはり自分はズルトラ以上の大きさを求めているのだと思う。
似非ズルトラ難民としての放浪はまだまだ続きそうだ。
1.3■Oukitel WP60 5Gの解像度と画素密度(PPI)、なるほど、確かにドットが見える!
本記事のメインレビューは一応Oukitel WP60 5Gなわけだが、このスマホは画期的な7.2インチディスプレイだが、SoC(CPU)性能は後述のようにDimensity 7025と中の下、決して高くなく、また値段も抑えてある。それが可能になっているのは、画面が大きいにも関わらず
解像度720 x 1560ピクセル
となっていて、その結果1インチあたりのピクセル数(画素密度)が
DPI:239PPI
と近年のスマホにはない低いレベルになっているからだと思われる。
スマホの画素密度(PPI)向上の歴史であるが、2020年頃にハイエンドでは400-500PPIの製品が一般となり頭打ちになった。現在ではハイエンドでなくても300PPI以上あるのが通常で、Oukitel WP60 5Gの239PPIは明らかに低い。
PPIの数値と目に見える感じの関係は以下のようなものらしい。
200PPI以下:ギザギザが見える
300PPI以上:綺麗に見える
400PPI以上:滑らかに見える
500PPI以上:ほぼ紙レベル
ではOukitel WP60 5Gの239PPIは自分にはどう感じたか。
上の事実は事前に認識していたが、入手し、手元に届いて最初の12時間はセットアップに夢中でその間に解像度の「荒さ」は全く気にならず、というか完全にそのことを忘れていた。そして半日以上経ったときに「そういえば低いPPIだったな」としみじみ見たが「その時には」全く画面の荒さは分からなかった。その時には「人間(自分)の目には区別つかないのか」と思った。
その後、入手1週間後にその件を再び思い出し、顔を近づけてしみじみ液晶を眺めてみると、、、、
「ん?よく見ると、格子、縦横のしましま、所謂ドット?ピクセル?が見える?」
そこで、サブスマホTORQUE G06 KYG03を見るが、こちらはいくらみてもドット、点らしき物が見えない(自分は)。しかしOukitel WP60 5Gは確かにドットが見える。


続いて画面上のアイコンを見てみると、アイコンの斜めの線がOukitel WP60 5Gではギザギザしている。同じ種類のアイコンをTORQUE G06 KYG03で見てみると滑らかだ。


「おおお、これが画素密度が低い239PPIということか」
と初めて画面の荒さを認識したのであった。
自分はスマホを使って15年になるということで、確かに昔のスマホはドット(ピクセル)が見えた。だがDPI(PPI)が上がり、それはやがて見えなくなった。ただそもそも、ドットが見えたときにも解像度の荒さを不快に感じた覚えはほとんどないし、スマホを買い換えるうちにドット(ピクセル)が見えなくなったこと自体、意識したことはなかった。だからむしろ今回の件で、昨今の一般のスマホ(TORQUE G06 KYG03など)がドットが見えず、その一方で解像度が劣化した239PPIのOukitel WP60 5Gではドットが見えたということ自体に、新鮮な驚きを感じた。
以上の話で分かると思うが、Oukitel WP60 5GではDPI239PPIにより、確かにドット(ピクセル)は見える。しかし古いスマホの時と同様、(自分は)気になることはない、それが自分の結論だ。
ちなみに仮定の話だが、Oukitel WP60 5Gで解像度が上がる代わりに値段が上がるとしたら、自分はどちらを買うだろうか。値段の上がり方にもよるが1万円くらいなら解像度(PPI)の高い方を買うかもしれない。ただ、解像度が高くなることで、動作が少しでも遅くなったり、バッテリーの保ち時間が減るのならば、自分は解像度が低くて良い。
2■バッテリー容量10000mAh
| OUKITEL WP21 | 9800mAh |
| Cubot KingKong X Pro | 10200mAh |
| Oukitel WP60 5G | 10000mAh |
これらの製品はバッテリー容量がほぼ10000mAhである。OUKITEL WP21の購入が2023年2月なので、10000mAh程度の製品を3年弱使っていることになる。後者2機種はそんなに長く使っていないが、ざっと使った感じでOUKITEL WP21と大きく違わない感じなので、3機種同様として紹介する。
現在、一般のスマートフォンの バッテリーは4000mAh~6000mAhが標準だと思われ、そのような中で10000mAhというは2倍以上に相当する。自分は昔「バッテリー交換可能機種」に拘っていたし、今でもサブスマホは「バッテリー交換可能機種」を使っている(TORQUE G06 KYG03)が、スマホの「バッテリー交換可能機種」は実際上、絶滅したと言って良い。それを嘆いていた自分が辿り着いた代替性能こそが、この10000mAhという大きさのバッテリーだった。
10000mAhのスマホの場合、自分の使い方での使用継続可能時間は
最短36時間~72時間~状況によりそれ以上
という感じだ。すなわち自分的にどんな使い方をしても36時間はバッテリーが保ち、尽きることはない。

ちなみに自分は動画はほとんどみないが、それ以外の使い方については本節の最後に述べる。
自分にとってこの「36時間保つ」というのはかなり大事なポイントで、というのも自分は当直勤務で24時間連続勤務がたびたびある。その勤務だと、たとえば朝6時に出て翌朝までが約24時間、まっすぐ帰れば昼くらいには帰れるが、寄り道をした場合には帰宅が夕方になるが、18時までに帰れば総計すると時間は24時間+12時間=36時間ということになる。「通常の寄り道」で帰りが18時になることはないので、36時間というのは、24時間勤務があって、さらに寄り道をしても、バッテリーが尽きることを気しなくて良い最小限の時間となるのだ。
そのため、バッテリー10000mAhの機種にしてから、外出した際に途中でバッテリーの充電の必要性を感じたことはほとんどない。ただし24時間勤務の明けの後、その夕方に用事を入れて帰宅が夜遅くになる場合は家を出て40時間以上外出となり、バッテリー残り容量に不安が出てその途中で充電したことはあった気がする。
ただし、一般的な話でもそうだし、自分の場合もそうだが、スマートフォンは使い方でバッテリー時間が随分変わるし、バックグラウンドでどんなアプリが動いてしまったかで変化するので、36時間というのは最小で、長い場合には72時間以上のこともあるし、それ以上のこともあるが、大体48時間~72時間の間が多い印象である。
ちなみにここで「使用継続可能時間」と書いたが、実際にはバッテリーが10-30%に減るまで使うことは滅多になく、シンプルバッテリーグラフで「使用継続可能時間」を計測したものである。
以上だが、この継続時間のお陰で、自分は外出先でスマートフォンの充電をするという、下らないことに気を遣うことなく、大変快適な生活を送っている。
●10000mAhの機種での自分の使い方(メインスマホとして利用)
・ネットサーフィン、マップ、などなど、画面を見て継続的に操作するのはこのスマホ。
・そのため、ホーム画面は8画面あり、そのうち5画面はウィジェットでびっしり覆われている。
・カメラ(年に6000枚~10000枚)
・スマホゲーム(日常的には一つ)
・たまに動画
・希に音楽再生
・希に電子書籍
●以下の機能はサブスマホに任せるので本機種で使用していない。
携帯音楽プレーヤー、GeoTrackerで常時GPSロガー記録、万歩計、テザリング、おサイフケータイ
3■microSD使用可と取り出し易さ
| OUKITEL WP21 | microSDXC対応(2TBまで) | 取り出しが指で可能 |
| Cubot KingKong X Pro | microSDXC対応(2TBまで) | 取り出しにSIMピンが必要 |
| Oukitel WP60 5G | microSDXC対応(2TBまで) | 取り出しが指で可能 |
3.1■microSD搭載はすでに少数派?
自分が昔からスマートフォンの機能で拘っていたのが
「バッテリー交換可能」
とともに
「外部ストレージ(microSD)可能」
であった。前者は事実上絶滅しているが、近年、後者も多くのスマホで搭載されなくなりつつあり、特にそれは性能が高い機種ほど顕著になっている。おそらくそれは
・極限まで薄さ、スリムさ、軽さを追求するため
・ハイエンドでは内部ストレージも大きくなっており「それでいいだろ」という感じ?(ただし2025年現在、microSDは2TBが最大だが、Android機種での内蔵ストレージの最大容量は1TBが最大)
などだと思われる。
たとえばSamsungのGalaxyフラグシップシリーズでは2021年からmicroSDは搭載していない(GalaxyはS6で2015年に非搭載となったがS7で2017年に復活した経緯がある)。自分が嫌いなAppleのiPhoneでは当初からmicroSDを採用せず、2016年に登場したGoogle PixelもAndroidにも拘わらず、microSDを搭載したことがない。
中華タフネススマホは、中国深圳の企業が出している、比較的コスパの良い製品群で、実に多種多様な製品が出ているが、そこにもmicroSD非搭載の流れは押し寄せている。以下の記事で、それらメーカー(すなわちOukitel、Doogee、Cubotなど)の性能高めの中華タフネススマホやタフネスでないスマホをを多く紹介したが、これを調べる過程でmicroSDのないものが増えていると痛感したし、それらは「タフネスでない」性能高めの製品で特に顕著だが、「タフネス」の中にもmicroSD不採用が増えてきている。
「2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他)」(2025/6/12)
(この記事の中では比較的microSD可能なものが多いがそれは自分が選んでいるからである。)
スマートフォンに限らず、タブレットでもそうだが、自分はmicroSDを使うことに強い拘りがあり、その結実が以下のブログ記事と言えるかもしれない。
「microSD容量拡大の歴史をmicroSDUC発売を機に振り返る」(2025/7/27)
自分は何としてもmicroSDを使い続けたいし、microSDが使えない機種をレビュー紹介する日が来ないことを願っている。
3.2■microSDの取り出しやすさ
以前、バッテリー取り外しが可能だった頃の機種では、裏蓋を外してバッテリーを外したところにSIMカードやmicroSDを入れるスロットがあったものだが、バッテリー交換が不能になってからは側面にSIMカード、microSDカードを置くトレイが格納されていることが多い。このトレイの脇には文字通り針の先ほどの穴が開いており、そこに針金のような先の細いものを押し込むとそのトレイが飛び出すようになっている。そのような先の細い道具はSIMピンなどと呼ばれる。
SIMカードは基本的に取り出しが希だと思うのでそのような構造で良いと思うのだが、一方でmicroSDは取り出したいという場合はしばしばある。すなわち他の機器にmicroSDを介してデータを移したい場合だ。だからmicroSDがSIMピンでしか取り出せないと微妙に不便だったりする(SIMピンは安全ピンやクリップを伸ばしたもので代用が効くとはいうものの。)

Cubot KingKong X ProはSIMピンで取り出す方式で、防水用のゴム蓋が備わっている。他の2機種は爪などで引っかけて取り出せるトレイになっている。(Oukitel WP60 5Gは少し取り出しにくく、耳かきなどが良い。)
今回の3機種のうち、Oukitelの2機種、OUKITEL WP21とOukitel WP60 5GはこのSIMトレイが爪で取り出せるようになっており、かなり重宝する。しかもOukitel WP60 5Gでは少なくともいきなりSIMトレイ(すなわちSIMカードやmicroSD)を取り出しても、再起動など起こさないようだ。(以前の機種でそういうものがあった気がするが、OUKITEL WP2とかCubot Cubot KingKong X Proとかがどうだったかは忘れた。)


4■CPU(SoC)性能
| OUKITEL WP21 | MediaTek Helio G99 | Antutuスコア35万 |
| Cubot KingKong X Pro | MediaTek Dimensity 8200 | Antutuスコア90万 |
| Oukitel WP60 5G | MediaTek Dimensity 7025 | Antutuスコア48万 |
これらの性能はミドルエンドと呼ばれるクラスでCubot KingKong X Proはミドルハイに近いが、はOukitel WP60 5Gは中の下と言ったところである。
スマートフォンは「コンピュータ」であり、その性能を左右するSoC(CPU)は重要だ。しかしその一方で、最近のスマートフォンは私たちの使い方に比べて、SoC(CPU)の性能は高くなりすぎているとも言われる。すなわち、とあるSoCでユーザーが満足するかは使い方に依存する。
自分の場合、バッテリーの所にも記載したが、スマホの使い方は以下のようなものである。(他の役割はサブスマホにさせているものがある。)
・スマホゲーム(常用1つは週に数回、他は希に)
・ブラウザでのネットサーフィン
・投資観測と取引
・カメラ(年に6000枚~10000枚)
・保存してある動画の再生(時々)
・音楽再生(たまに)
・PayPay
この中で、そして一般にも言われるように、性能差を感じるのはスマホゲームで、2025/8月まで使っていたOUKITEL WP21(Antutuスコア35万)では待ち画面でちょっと待たされる感じが強くなっていた。あと、写真などの整理をするときに内部で何百ものファイルを移動するときにも結構待たされる感があった。
ただ、OUKITEL WP21はそれだけが理由で買い替えようとは2025年前半の段階では思わなかった。調べた結果(「2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他) 」)、買い替えたいと十分に思う機種がなかったからだが、充電に不具合が出て結局買い換えることになったのがCubot KingKong X Pro(Antutuスコア 90万)だ。この機種は中華タフネススマホの中ではかなり性能が高い方で、自分は厳選したのだ。そしてそのお陰で、スマホゲームは「明らかに、少し」早くなった。ファイル移動も早くなった。
そんなところへ7.2インチに惹かれて、Antutu 50万のOukitel WP60 5Gを買ったわけだ。
スマホゲームはやっぱりOukitel WP60 5GはCubot KingKong X Proに比べると「少し」遅くなった。すなわちAntutuスコアの変化、35万→90万→48万を感じることとなっている。
だが、印象に残っているのはそのくらいで、正直、その3機種で著しい性能の違いは感じることは少ない。特にOukitel WP60 5Gはまだ使用開始してまもないこともあるかもしれないが、気がつき次第、追記していく。
5■充電速度
| OUKITEL WP21 | 充電性能 66W |
| Cubot KingKong X Pro | 充電性能 33W |
| Oukitel WP60 5G | 充電性能 33W |
バッテリーが大きくても、それだけ充電速度に時間がかかるとあまり嬉しくない。Cubot KingKong X Pro、Oukitel WP60 5GはOUKITEL WP21に劣るがどんなものだろうか。結論から先に言う。
バッテリー10%以下からの充電の場合
充電開始直後 +40%台/h→すなわち1時間で半分くらいは充電出来る
満充電まで +30%台/h→すなわち満充電までは3時間程度


上のデータは充電速度33WであるOukitel WP60 5Gのもの(Cubot KingKong X Proもほぼ同じイメージ)。2025/8まで使っていたOUKITEL WP21は66Wだった。これは充電速度が速かった!充電開始直後は100%/h以上のペースで、イメージでは1時間はかなり充電、完全に100%には2時間といったところだった。
Cubot KingKong X ProやOukitel WP60 5Gを買った際にも本当は66W並が良かったのだが、、、、
ただ、外出先で急いで充電したいという機会が多いならいざ知らず、これら3機種はバッテリー容量が10000mAhで、基本的には外出先では充電したくないのでこの容量を使っており、それは家に帰って落ち着いた状態で充電するのが普通ということであり、3時間で満充電に出来れば自分の場合は十分だ。すなわち、たしかにOUKITEL WP21(66W)が1時間で(概ね)充電出来たのは凄かったと思うが、必須の要件ではないなと思うようになっている。
6■技適取得
この3機種は日本での使用に関し、技適すなわち「電気通信事業法に基づく、技術基準適合認定」と「電波法に基づく技術基準適合証明」を取得している。それについては以下の記事で述べた。
OUKITEL WP21:「仕様検討:巨大バッテリー9800mAh、大画面6.78インチのOUKITEL WP21」
Cubot KingKong X Pro:「動機編:中華タフネススマホをCubot KingKong X Proに買い替えた」
Oukitel WP60 5G:「悲願の7インチファブレットOukitel WP60 5G購入~似非ズルトラ難民の到達地」
なお、日本で積極的に発売されている機種では無いこともあり、全ての製品の技適取得を保証するものではありません。購入は自己責任でお願いいたします(_o_)
7■カメラ機能
自分は近年、記録がてらに写真をよく撮るようになっていて(たとえば食事は必ず撮影する)そのためにスマホでは1年間で1万枚とかの撮影をする。デジカメも併用しているが、外出先での撮影は専らスマホが多い。それをSNSやブログ記事で使ったりするので、最低限の画質の良さは欲しいが、それ以上のものは求めないし、レンズ交換式のカメラがなんであんなに需要があるのか常日頃不思議に思っている(まあ広角レンズは羨ましいが)。
要は、そんな程度なので中華タフネススマホの画質などについて評価できる器量は自分に無い。
●Cubot KingKong X Pro
・OUKITEL WP21は光学ズームが10倍まで出来たのに、この機種は最高が4倍までしかなくなった。
・ピントがうまく合わないことがしばしばあった。画面をタッチして焦点を合わせようとしても合わないことがあった。いつもではないがよくあり、結構不便で、不満だった。
・画像解像度は自分は18:9など画面を一杯に使うのが好きで設定を変更するのだが、しばしば元に戻ってしまうことがあった(再起動すると戻る?)
●Oukitel WP60 5G
・光学ズームの最高が前々機種のOUKITEL WP21と同じ10倍になった!
・OUKITEL WP21の時にはあった、ズームを素早く行うバーがない。10倍拡大しようとするとピンアウトを繰り返さねばならず不便。
・前機種Cubot KingKong X Proで発生したピントが合わない現象は発生しなくなった。
・Galaxy Note10+以降、広角機能が気に入っているのだが、本機種を含め自分の使った中華タフネススマホ3機種ではまともに搭載されていない。広角ではなく、マクロ機能は搭載されているが自分は使用しない。サブスマホTORQUE G06 KYG03の広角機能はまあまあなので広角の写真を撮りたいときにはそちらを使う。
・写真の保存先をmicroSDに選択できる。
8■大きさと重量
| 機種 | 高さ: | 横幅: | 厚さ: | 重さ: |
| OUKITEL WP21 | 177.3mm | 84.3mm | 18.4mm | 398g |
| Cubot KingKong X Pro | 175.9 mm | 83.3 mm | 18.4 mm | 392g |
| Oukitel WP60 5G | 184 mm | 87 mm | 14.9 mm | 400g(計測値) |
8.1■ベゼルとごつさ
本機種はタフネススマホだ。そのためベゼルが分厚く、筐体も相当ごつい。
一般のスマホでは昨今ベゼル(画面の周辺の縁)は強力細くする傾向にあり、ベゼルレスを謳う物もある。自分は2023年以降、中華タフネススマホメインスマホなわけだが別に「タフネススマホ」が好きなわけではなく、ベゼルは細い(薄い)方がいいと思っている。
自分が「中華タフネススマホメーカー」と呼んでいるOukitel、Doogeeなどでは「タフネスでない」スマホも販売しているが、ざっと見る限り8000mAh以上のバッテリーを持つものは軒並み「タフネススマホ」であるようだ。自分にとっては(今となっては)バッテリー容量が10000mAh程度あることが重要なので、それだと「タフネススマホ」となり、ゴツく、ベゼルが分厚くなるならやむを得ないという感じだ。
実際、350-400gの重さで落としても簡単に壊れないのはタフネススマホの仕様だからとも言え、時々落としても壊れずに助かっている部分も確かにある。
自分は中華タフネススマホを使うまでは、紛失・落下防止のために落下防止の紐を付け、地面に直撃する前に衝撃が緩和するようにしていた。しかし中華タフネススマホを使うようになってから、いつしかこの紐を付けなくなっている。
8.2■重量~360gじゃなくて400g???
バッテリー10000mAhという、通常の2倍以上のバッテリー容量の代償となるのが重量である。3機種のうち前2機種は400g弱、Oukitel WP60 5Gでも360gある。(後述参照、Oukitel WP60 5Gも実測400gあり。)
これらの重さは分かりやすい例で言えば「350mlのジュースより(一回り)重い」。大きさもジュースのカンに比べて的外れでもないので、大体感覚が分かるだろう。


最初の機種OUKITEL WP21を箱から取り出して手に持ったときに真っ先に思ったのが「これ、足の指先に落としたら死ぬほど痛そうだな。というか怪我するな」ということだった。今でもその印象は変わらない。
7.2インチ液晶のOukitel WP60 5Gは360gということで400gの他2機種に比べて1割近く「軽い」が、正直「五十歩百歩」という印象。
2025/12/11追記:Oukitel WP60 5Gの重量360gという情報は、公式サイト発表とそれに倣った情報サイトの情報だったが、自分が改めて秤で計測したら403gだった。


Oukitel公式サイトには以下のように書いてあるが、、、、
Dimensions:
184*87*14.9mm
Weight: 360g *Actual dimensions and weight may differ due to variations in processes, measurement method, and material supplies.
すなわち「実際の寸法と重量は、製造工程・測定方法・材料供給の違いにより異なる場合があります。」とのことだが、いくらなんでも1割、40gはズレすぎでは無かろうか。内蔵メモリ、内蔵ストレージの規格違いでもそんなに差が出るとは思えんが。(自分の製品、本物だよな?汗)
Oukitelは暫く前、別な機種の日本語の仕様記載でmicroSD無しの機種を有りと間違っていたことがあった。まあ公式サイトの情報もそんな程度だということだろう。
追記以上。
この重ささと大きさにより手から滑って落とす可能性が高いので、街中で使うなら自分は「スマホリングホルダー」が必須だと思っている。(もともと自分はそれを常用してきた。)


この重さは私がスマホに求める「画面の大きさ(馬鹿デカさ)」「バッテリーの保ちの良さ」の2つを追求すれば大きくならざるを得ない(後者はバッテリー交換可能にしてくれれば良いのだが)。よって「7インチクラスのディスプレイ」「10000mAhバッテリー」のこれらの機種が350-400gになるのは仕方ないと思っている。
これらのスマホを計3台で3年近く使っているが、街中で持って使っていて、手が疲れる、腕が疲れると感じた記憶は無い。寝転がって仰向けで使っていて顔に落として死にそうになったことは1~2度あった気がする。寝転がりながら、不自然な姿勢で、手に持とうとすると重たくて継続して持っていられないというのはあった気がする(ゲームなどで横向きに片手で持とうとするときか?)。
9■顔認証、指紋認証
この3機種はいずれも指紋認証、顔認証装備となっている。
9.1■指紋認証は電源ボタンセンサーに限る!
指紋認証は電源スイッチが指紋センサーになっているものだが、自分がこの方式が大変気に入っている。
かつて自分が経験したスマホの指紋認証では、ホームボタンにあるもの(Galaxy S5 SCL23)、ディスプレイ上にあるもの(Galaxy Note10+)などがあったが、自分はこれらは大変気に食わなかった。特に液晶上のセンサーは、自分は保護のためにシートを貼ったのもあるのか、感度が悪く、認識させるのに苦労した。
それに比べると電源ボタンがセンサーになっているものは電源を入れるときに自然に指が触れ、指紋認証を意識せずにスリープ復帰をすることができる。調べると現在でもディスプレイ上で指紋認証をする機種があるようだが、自分は断然電源ボタンでの認証が良い。
最近(少なくともOukitel WP60 5G)では電源ボタンを押さなくても、登録してある指を電源ボタンに触れるだけで画面が復帰するようになった。スマートフォンのように毎日(毎時間?)使う場合に壊れる可能性が高いのは物理的な可動部分なので、電源ボタンはその筆頭だ。だが本機種のように指紋認証であればボタンに触るだけで復帰できると故障の可能性も低く出来ると思うので嬉しい。(自分はアプリを使ってスリープ時にも物理ボタンを押すことを不要にしている。)
なお、電源ボタンは登録していない指では画面は復帰、点灯しない。とはいえ、スマホの待ち運びの際に登録している指でボタンを振れると意図せず画面が復帰してしまうので、注意しなければならない。
複数の指が登録できるので、自分は右親指(手で抱える場合)、右人差し指(スマホスタンドに置いて操作する場合)、左親指(右手が使えない時)を登録している。
9.2■顔認証は補完的
顔認証は上記の指紋認証を補完する役割を持つ。指紋登録した指で電源ボタンをタッチ出来ない場合には顔認証が役立つが、指紋認証に比べると少し待たされ、微妙にストレスを感じる。Oukitel WP60 5Gで自分の場合、マスクを付けた状態では認証できなかったが、眼鏡を外した状態でも「一応」認証できた(登録は眼鏡をかけた状態)。
顔認証は手袋をしている状態やカスタムボタンを活用している場合に有用だ。すなわちカスタムボタンには指紋印象センサーはついていないので、画面は復帰してもロック解除できないので、顔認証が活躍することになる。
10■価格とコストパフォーマンス
| OUKITEL WP21 | 49215円 | Amazon日本(OUKITEL メーカー直営店) | 購入22時間後到着 |
| Cubot KingKong X Pro | 37944円 | AliExpress Cubot公式ストア | 購入26日後到着 |
| Oukitel WP60 5G | 45043円 | Oukitel直販サイト | 購入25日後到着 |
(上記の価格はセールなどだった可能性があり、定価とは限らない。)
10.1■価格とコスパ
改めて思うが、やはり中華タフネススマホは安いなあ、と思う。自分は今回でスマホ21機種目だが、その中で比較的値段が高かったものは以下のようになる。
| 機種 | 購入年月 | 端末購入額 |
| HYBRID W-ZERO3 | 2010年1月 | 約8万5千円 |
| ASUS ZenFone 5Z(ZS620KL) | 2018年6月 | 7万円 |
| Galaxy Note10+ SM-N975C | 2021年4月 | 中古 9万円弱 (参考:定価約12万円) |
| TORQUE G06 KYG03 (サブスマホとして購入、2025/12現在使用継続中) | 2023年10月 | 7万6千円 |
スマホは一般的に2017年頃からハイエンド機種が10万円を越えるようになるなど、高価格化しているが、自分は未だに10万円以上の端末を買ったことはない。スマホで高いのは嫌だという感覚はなく、「自分の求める仕様を満たすなら高くても」という考え方だが、そもそも「バッテリー取り外し可能」「microSD使用可能」な機種がハイエンドでは無くなってしまい、値段が高いハイエンド機を選択できなくなったことが理由だと思われる。
そんなわけで10万円超えスマホは買ったことないが、それでも上記のような今まで買ったスマホに比べ、中華タフネススマホ3機種の値段は5万円に達しておらず、安い。はっきり言えば安すぎる。
自分は中華タフネススマホを選んでいるのは、安いからでは無く、究極的に言ってしまえば
・ディスプレイ6.7インチ以上
・microSD使用可能
・バッテリー10000mAh(バッテリー取り外し可でも良い)
・技適有り
の4つを満たす機種が、もうそれ(中華タフネススマホ)しか無いからで、それらを満たしたハイエンドであれば15万円くらいは出しても良いと思っている。
10.2■購入手段と受け取りまでの時間
購入先は上記表の通りと言うことで、いずれもネット通販の公式ショップを利用した。自分のこの手の買い物での方針は以前のブログ記事
「そもそも日本の通販サイトを使いたかったのだが!」
で書いたように、対面販売で買いたいのだが、中華タフネススマホでは日本でその方法は無い。
よってネットショップで買うしかないが、その際に日本に在庫があるか否かで大きく異なり、Amazon日本での在庫が日本にある場合だったOUKITEL WP21は数日で入手できたが、Aliexpressで購入したCubot KingKong X Proやメーカー直販Oukitel WP60 5Gでは3週間以上かかった。
Cubot KingKong X Proの時の経緯は愚痴のように下記ブログ記事に書いた。
「AliExpress発送遅れ、3回の発送連絡と追跡番号発行」(2025/8/21)
この記事、まさしく愚痴で作った記事だが検索上位となり、そこそこの訪問者を得ているようだ。日本人は皆、アリエクでの出品者に悩まされている様子が窺える。
Oukitel WP60 5Gだがメーカー直販で買ったが、以下の通りだった。
11/2 注文
11/4 発送ナンバーが送られてくるが数日で消える。
この間、Cubot KingKong X Proと同様にクレームを送ろうとも考えたが風邪で体調を崩すなど、気力が起きず、ようやくそれをしようとメール草稿を書きかけたところ、、、、
11/21「お客様がWP60をご購入されたご注文番号XXXXXを確認いたしました。」というメールが届く。
11/25 運送業者DHLからメール。27日配達予定。Webサイトより27日夕方に配達時間指定の登録を実施。
11/26昼過ぎ DHLより「輸入関税/消費税お支払いのお願い」のメール。
11/26夕方 上記支払いをネットを通じてクレカで実施。
11/27夕方 実際に受け取り。
結論:中国の販売者(中国タフネススマホメーカー)は中国の在庫から送る場合はAliExpressに限らず、遅いんやね、、、
11■その他の性能、仕様
11.1■背面サブディスプレイ(サブスクリーン、リアディスプレイ)
| OUKITEL WP21 | 背面サブディスプレイ有り |
| Cubot KingKong X Pro | 背面サブディスプレイ有り |
| Oukitel WP60 5G | 背面サブディスプレイ無し |
前者2機種では背面サブディスプレイがあり、それも特徴になっている。しかし私は必要性をほとんど感じず、バッテリー消費の原因になるのが嫌なので、導入早々に表示しないように設定してしまった。
とはいえ、当初は気が向いたら使用を再開し、使い勝手を試す気持ちもあったのだが、やがてもはや完全に記憶の底からも消え去り、存在自体を忘れてしまった。2025/8に使い始めたCubot KingKong X Proでも迷うことなく条件反射的に速攻で消してしまった。
そんなわけで
7.2インチファブレットOukitel WP60 5G
を購入する際に背面サブディスプレイが「無いこと」は微塵も気にならなかったのは言うまでも無い。
今から思うと、前者2機種で背面ディスプレイを使わない状況では、両者ともバッテリーの保ちが有り余るくらいに満足な結果だったので、サブディスプレイも使ってみてバッテリー消費にどれくらい影響するか確認するのも興味深かったかもしれない。本記事を書いていてOUKITEL WP21やCubot KingKong X Proにて「背面サブディスプレイに時計やバッテリー残量を表示すれば便利だったかなー」とか今更ながら思っている。
だがOukitel WP60 5Gの7.2インチというディスプレイの素晴らしさに比べれば、サブディスプレイなぞどうでもいいことではある。
11.2■スピーカー
| 機種 | スピーカーの構成 | スピーカーの位置 |
| OUKITEL WP21 | デュアルスピーカー | 上と下右の側面 |
| Cubot KingKong X Pro | モノラルスピーカー | 裏側下部(横置きでは裏の右) |
| Oukitel WP60 5G | モノラルスピーカー | 下側右(横置きでは右側面上) |
上記のように後者2機種はモノラルスピーカーである。

モノラルスピーカーの場合、ゲーム再生、動画再生していると、持ち方や置き方により、しばしばスピーカーを塞いでしまって音がほとんど聞こえなくなることがある。スピーカーが背面のCubot KingKong X Proはたとえばクッションの上に置いたり、下右のOukitel WP60 5Gは横持ちにすると右手の指がスピーカーを塞いでしまう位置にある。2年間使った最初の中華タフネススマホOUKITEL WP21はデュアルスピーカーだったので、その後モノラルスピーカーの機種Cubot KingKong X Pro、Oukitel WP60 5Gになってスピーカーをうっかり塞いでしまう度に、それを意識させられる。
音質であるが、自分はそもそもこれらのメインスマホで、音楽再生や動画再生を滅多にしなくなったので(タブレットSurfaceGo3か、スマホを使う場合はBluetooth経由でイヤホンやスピーカーを使う)、確認不十分なところがあるが、7.2インチファブレットOukitel WP60 5Gについては昔馴染みのお気に入り動画をいくつか視聴した感じ、やはりモノラルスピーカーということでデュアルに比べると迫力に欠けるように思われるが、音質が著しく劣り、聞くに堪えないという感じではなく、音量を相当上げても音割れはしなかった。(昔のスマホやタブレットではそういうことがあった。)
12.3■カスタムボタン
| カスタムボタンの数 | 位置 | |
| OUKITEL WP21 | 2つ | 右側面下、左側面中 |
| Cubot KingKong X Pro | 1つ | 左側面中 |
| Oukitel WP60 5G | 1つ | 左側面中上 |
| (参考)TORQUE G06 KYG03(京セラのタフネススマホ。自分のサブスマホ) | 3つ | 右側面下、左側面中、上側面右 |
最近のスマートフォンの物理ボタンは電源ボタンと音量ボタン(2つ)の3つが標準かと思われる。しかしタフネススマホではユーザーが役割を割り当てられる「カスタムボタン」を装備していることがある。本記事で紹介している3機種もいずれもカスタムボタンを装備しており、数と位置は上の表のようになっている。(「カスタムキー」「ショットカットキー」「プログラマブルキー」などとも呼ばれるようだ。)
自分はもともと、カスタムボタンをほとんど使っていなかった。カスタムボタンをまともに意識して使うようになったのは、カスタムボタンが3つもついていた、サブスマホのTORQUE G06 KYG03からだったように思われ、そのブログ記事でも言及している。
「速攻独断レビューTORQUE G06 KYG03 前編 交換可能バッテリー他」(2023/10/21)の
「4.タフネススマホならではの?カスタムボタン他」
サブスマホTORQUE G06 KYG03は電子マネー、ポイント溜めで使っているので、QRコードやバーコードを表示するのにカスタムボタンで表示するようにしている他、カメラ起動、テザリング開始画面の起動などもカスタムボタンを使うようになり、かなり重宝している。
一方でメインスマホとして使ってきたCubot KingKong X Pro、Oukitel WP60 5Gでは、最近少なくともライトを点けるのに使うようになり、ダブルクリックで割り当てている。Android設定の中にある項目「Smart Key」で割り当て可能だ。


11.4■通知LEDはCubot KingKong X Proのみあり
| OUKITEL WP21 | 通知LED:無 |
| Cubot KingKong X Pro | 通知LED:小さいがあり(青のみ?) |
| Oukitel WP60 5G | 通知LED:無 |
昔は携帯電話やスマートフォンには通知LEDと呼ばれる、小さなLEDランプがついていた。メールなどの着信をこの点滅により知ることが出来た。消えていったのは2017~2019年頃のようだ。
スマートフォンアプリの中にはこのLEDの点滅速度や色を制御するものがあり、自分は愛用していた。ランプの色や点滅の早さにより、着信(不在着信)なのか、重要なメールなのか、SMSなのか、などをすぐ把握できるようにし、すぐに確認すべきかの判断に使っていた。たとえば以下のアプリ「LightFlow」などだ。
ところが通知LEDが物理的に無くなってしまい、その後は代替手段として画面を点灯させて、疑似ランプを表示させている。
しかし、たかが「通知」でディスプレイ全体を表示させるのは不効率であり、ましてやディスプレイがAMOLEDならともかく、従来型の消費電力が大きい液晶ならば尚更で、本来はLEDランプがあるのが理想的だ。
とはいえ、ないものは仕方ないので、自分はもう通知LEDは諦めていたのだが、2025/8に買ったCubot KingKong X Proは小さな通知ランプがついていて、むしろビックリした。
ただ、本当に小さいのと、青表示しか見たことがない。小ささに関しては少し離れて見ると点滅していたことに気がつかない。よくよく見ると気がつく。とは言え、通知ランプが再びつく機種になったのは嬉しかったので、いずれは昔使っていた通知LED制御アプリを使って、点滅や色の変更試そうと思っていたのだが、7.2インチファブレットOukitel WP60 5Gに買い替えてしまったので、その機会も無くなってしまった。
11.5■アプリ抑止機能DuraSpeedについて
この3台ではアプリ全体の制御にDuraSpeedというシステムが導入されており、これはそもそもSoCメーカーであるMediaTekの標準システムらしい。
記述としてはアプリ速度を向上させると謳っているが、実際にはバックグラウンドのアプリを終了することで今使っているアプリの速度向上を目指すものなので、バックグラウンドでのアプリ動作を抑止するソフトである。ユーザーが意識的にバックグラウンドで動作させたいアプリ(常駐アプリ)はDuraSpeedで制限を外す必要がある。DuraSpeedはAndroidの設定の中に大項目として載っている。



この設定を確認すると、まず一番上にONかOFFかの設定があり、ONにしているとDuraSpeedを使用する、すなわちアプリのバックグラウンドでの使用を抑止する機能を利用するということである。
また、その画面にはDuraSpeedの説明と共に、「アプリがバックグラウンドで実行できるように切り替え」という記述と、アプリ一覧が載っており、各アプリで「ON」「OFF」出来るようになっているが、これは除外機能を使うか否かなので、「OFF」なものがDuraSpeedにより「勝手に止まってしまう」アプリである。よって勝手に止めたくないアプリは「ON」にする必要がある。
またメニューの中には「制限記録」というのがあり、その名の通り、DuraSpeedで制限されたアプリの記録を見ることが出来る。
ややこしいことに、Android標準でも似たようなバッテリー関係設定がある。ただDuraSpeedが導入されているため、Android標準のバッテリー最適化の項目がなくなっている場合もあるようだ。ただしOukitel WP60 5Gでは以下のものはAndroid設定の「バッテリー」にある。
・アプリの利用制限
・自動調整バッテリー
バックグラウンドでの動作が必要なアプリの場合、Android標準のバッテリー抑止機能については解除するよう指示が出ることが多い。しかし本当にバックグラウンドでの動作が必要なアプリの場合にはAndroid設定だけではなく、DuraSpeedでも解除設定にしないとうまく動作しない可能性がある。
このあたりは自分も理解していたのだが、OUKITEL WP21の時に
GPSロガーアプリ(GeoTrack)、歩数計
などバックグラウンドでの動作が特に必要なアプリが結局うまく動作しなかった(止まってしまう)ということがあった。上述のような箇所の見直しはしたのだが結局うまくいかず、サブスマホで使うようになってしまった経緯があり、今もそれらのアプリはサブスマホ(TORQUE G06 KYG03)で運用しており、Cubot KingKong X Pro、Oukitel WP60 5Gで使おうとしたことはない(ので使えるかは分からない)。
自分はDuraSpeedなどは疎ましく思う部分もあるが、そもそもバッテリー容量10000mAhのこれら機種を使っているのは、使用継続時間を長くしたくてこの機種を使っているので、闇雲にバックグラウンド抑止機能を外すつもりにもならず、結局使用を続けている。全くバックグラウンド動作の必要も無いアプリが、暴走するかのようにして、バッテリーが一直線に減っていた事例で過去辛酸を嘗めている。
よってDuraSpeedは無効にせず、常駐性の高いものをDuraSpeedの除外設定に加えている。
11.6■USB接続口の蓋
自分は防水性能なるものは期待しない、重宝しないので、各種接続口についているゴム蓋はウザく感じることが多い。USB接続口についているゴムはその代表だ。そのため、OUKITEL WP21では千切って取ってしまった。Cubot KingKong X Proでは特殊ネジで取れるようになっていたので感心した(わざわざ特殊ネジを買って外した)。さらにOukitel WP60 5GではUSBのゴム蓋自体無くなっていた。
12■不具合
ここでは3機種それぞれで起こったソフト的、ハード的な不具合について記述する。
12.1●3機種共通不具合
・テザリング(アクセスポイント)に関して、自分の環境(mineoソフトバンク回線プラン)の使用で「接続あり、インターネットなし」になって接続出来ないという現象あり。モバイルネットワークのAPN設定(アクセスポイント)で「MVNOの種類」を「GID」に変更すると解消する。
Oukitel共通らしいがCubot機でも発生したのでMediaTek共通か?
・DuraSpeedのところで記述したように、OUKITEL WP21にて2つのアプリ(GeoTrack、歩数計)がうまく動作せず諦めた。これらはサブスマホで使うようになったので、その後のCubot KingKong X Pro、Oukitel WP60 5Gでは試していない。他にFolderSyncProも動作がたびたびうまくいかず、強制終了して再起動すると問題なく動作するということが3機種で発生している。
これらの不具合はバックグラウンドでの継続動作の問題、すなわちDuraSpeed等が関係しているのではと疑われたが、しかし常駐性が高いものでもシンプルバッテリーグラフなど、問題なく動いているものもある。
12.1●OUKITEL WP21不具合
・この機種は2年半使ったが1年目に時々、液晶の反応が悪くなる現象が発生(タッチしても反応しない)、電源ボタンで一旦画面をスリープにして復帰すると直ったので、著しくは不便でなかった。それまでに何回か落として衝撃を与えた気がするので、それが原因の可能性もある。
・2年と数ヶ月後、急速充電の電源では充電しなくなり、高速でなさそうな電源で充電すると、極端に遅い速度で充電されるようになった。放電使用中は特に支障が無いものの、満充電に10時間とかかかるようになりこれは流石に不便であり、またバッテリー周りの不具合ということで、無視するのも不安があり、次のCubot KingKong X Proに買い換えるきっかけになった。
ちなみに同時期に上述の液晶の反応の不具合も頻度がかなり多くなった。
12.3●Cubot KingKong X Pro不具合
・時々、いきなり再起動することがあった。しかもホーム画面のウィジェットなどが配置途中でもう一度再起動するなどし、このまま延々と繰り返すのではとドキドキした。数ヶ月して減った気がするのでアップデートなどで解消されたか?
・再起動をきっかけに?画面に配置しているアイコン、ウィジェットのうち、一部アプリのショートカットがなくなってしまう現象が時々起こった。Novaランチャーではアイコン、ウィジェット、ショートカットなどの画面状態を保存、バックアップできるので
・数ヶ月後に気がついたが、音声着信と音声発信に不具合がしばしば発生し、発信が出来ない(発信音が鳴らずに暫くすると切れる)、着信音がならない(すぐに不在扱いになる)、といった現象があることが分かった。これらは機内モードの切り入りをすると一時的に直るようなので、発信などでは効果があったが、着信ではあまり意味が無かった。ただし、着信はなぜか不在着信のSNSが届くので最低限の用途は果たすように思われた。あまり信用できないAIチャットに聞いたところ、Cubot端末とソフトバンク回線の相性でしばしば起こる現象とのことだったが本当かは分からない。
・カメラのところで書いたとおり、ピントが合いにくいことがしばしばあった。
12.4●Oukitel WP60 5G不具合
・バッテリー残量の減少が異様に大きい時がある。バッテリーの計量がおかしくて急変するのか、実際に残り容量が減るのかは不明(様子見中)。
・電源を長押しするとウザいAIが出てきてすぐにシャットダウン、再起動のモードに出来ない。それらを出なくしたが、やはり電源の長押しをツーステップ?継続しないと電源モードの選択にならない。
・テザリングの不具合は3機種共通参照。
→本記事作成時点でOukitel WP60 5Gは購入2週間足らずであるため、気がつき次第、追記する。
