動機編:中華タフネススマホをCubot KingKong X Proに買い替えた

 このたび2年5ヶ月使用した中華タフネススマホOUKITEL WP21が不調となり、
Cubot KingKong X Pro
に買い替えた。本記事は中華タフネススマホ2機種
Oukitel WP21(2022/11発売)」
Cubot KingKong X Pro」(2024/11発売)
との性能比較を行いつつ、後者の購入理由について書いた記事である。

[推敲度 `3/10]

Cubot KingKong X Proは中華タフネススマホメーカーCubotのKingkongシリーズの一つですが同シリーズには多くの種類がありますのでお間違えなきようお願いします。)

 本記事では両機種の仕様等について記述しているが、実際の使用開始後のレビューにはなっておらず、Cubot KingKong X Proについては後日に別途レビュー記事を書くつもりだ。
(Oukite WP21については以前にレビュー記事「OUKITEL WP21レビュー(1):バッテリー9800mAhと65W充電、重量398g、性能 」を書いている。)

【目次】

1■OUKITEL WP21の不具合が限界に来た
2■不調が本格化しなくても調査を開始していた
3■Cubot KingKong X Proの仕様概要
 3.1■比較 Cubot KingKong X ProとOUKITEL WP21
 3.2■Cubot Kingkongシリーズの機種違いに注意
4■Cubot KingKong X Proを選んだポイント
5■レビュー先行談~技適と購入手段
6■Cubot KingKong X Pro関係記事(レビュー等)紹介
7■今回はいつもにまして妥協の結果
8■終わりに

【本文】

1■OUKITEL WP21の不具合が限界に来た

 2023年2月より2年6ヶ月重宝した中華タフネススマホOUKITEL WP21で不具合が発生するようになった。

  • (2023年頃より)タッチパネルがうまく反応しなくなることがある。スリープを切入すると確実に直る。そんなに問題視していなかったが、2025年夏になってスリープに入り切りしても戻らないなど、かなりひどくなった。
  • (2025年になって)指紋認証が動作しなくなる時があった。顔認証は問題なかった。なかなか治らないが再起動すると治ったりした。時々起こった程度で頻発はしなかった。
  • (2025年6月以降)高速充電用のUSBケーブルが認識できず、認識できるケーブルでも充電速度が極端に遅くなった(従来、高速充電が80%-100%/hで機能していたのが8%/hなど)

 特に3番目が痛く、以前は1~2時間で満充電に出来ていたのだが、現在では数時間以上、長いと10時間以上かかる。Oukitel WP21のバッテリーは9800mAhと大きいため、一度充電すれば30時間は保つがそれでも落ち着かない。
 Oukitel WP21は例のごとくリチウムイオンバッテリーだが、リチウムイオンバッテリはトラブルが多く報告されており、最悪、発火や爆発の危険がある。異常が出た以上、早急に使用を停止するのが懸命と思われた。

2■不調が本格化しなくても調査を開始していた

 自分のスマホ歴は16年で20機種。これはメインスマホとサブスマホを含むが、単純計算で平均1年で1回以上、メインとスマホで分けるとそれぞれ2年以内に買い替えていた計算になる、実際には詳細に統計を取っていて
メインスマホ(14機種) 434日
サブスマホ(9機種) 810日
が2009/1/15~2025/8/3の間での平均使用日数である。

メインスマホの平均使用年数が1年2カ月足らずの自分(約16年間集計)からすれば、中華タフネススマホOUKITEL WP21の2年5ヶ月はよく使った方であり、満足度も高かった。だからこそ次も中華タフネススマホから選ぼうとしたと言える。

 メインスマホ14機種で(メインスマホとして)満2年以上使った機種はOUKITEL WP21含め、3台しかない。よって2年を過ぎた2025年2月ごろから買い替えを考え始め、調査をした結果が
2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他) 」(2025/6/12)
であった。

 しかしながら目星を付けていた製品の仕様が間違っていたなどの結果、上の調査結果では
OUKITEL WP21
の買い替えに十分価値ある機種を見つけられなかった。メインスマホという、自分のデジタルガジェットの中でももっとも重視する機種なこともあって、ケチるつもりはなく、本当に満足な機種なら10万円以上出す覚悟だった。しかし金額に関係なく、自分が十分に満足する仕様を満たすものが出ていなかった。

 ということで、今後、厳重に新製品の情報を注視することとし、OUKITEL WP21を使うことを決心したところだった。

 ところがそれから1ヶ月程度で現行使用の中華タフネススマホOukitel WP21に前項の2番目、3番目の不具合が発生してしまう。結局、現在の調査した中から、ベターな製品を選ぶしかなくなり、その結果が
Cubot KingKong X Pro
だったというわけだ。

3■Cubot KingKong X Proの仕様概要

3.1■比較 Cubot KingKong X ProとOUKITEL WP21

 本機種Cubot KingKong X Proについては2ヶ月前のブログ記事
2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他) 」(2025/6/12)
Cubot KingKong X Pro~SoCを取るかメモリを取るか
にて紹介した。
 今回は前回以上にOUKITEL WP21との比較に焦点を当てて仕様を紹介する。

   優れている点    劣っている点    特に重要視した箇所

製品名Cubot KingKong X ProOUKITEL WP21
今回購入機種2023/2-2025/8の間2年半近く使用
発売日2024年11月2022年11月
SoC(CPU)Dimensity 8200MediaTek Helio G99
Antutuスコア85-90万前後37万程度
画面サイズ6.72インチ IPS液晶6.78インチ IPS液晶
5G対応対応非対応
筐体サイズ高さ:175.9 mm
横幅:83.3 mm
厚さ:18.4 mm
高さ:177.3mm
横幅:84.3mm
厚さ:18.4mm
重さ392g398g
メインメモリ12GB or 24GB12GB
内蔵ストレージ256GB256GB
外部ストレージmicroSD対応microSD対応
バッテリー容量10200mAh9800mAh
充電速度33W66W
技適認証有り認証有り
日本のプラチナバンド周波数対応(多分)対応(多分)

3.2■Cubot Kingkongシリーズの機種違いに注意

2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他) 」(2025/6/12)
の「Cubot KingKong X Pro~SoCを取るかメモリを取るか」で書いたことだが、Cubot KingKong X ProはCubotのKingKongシリーズの一つであり、Cubot KingKong Xの後継になると思うが、
Cubot KingKong X
Cubot KingKong X Pro
の両者ではスペック、特にSoC(CPU)の種類がかなり違い、X ProはDimensity 8200なのに対して元機種である「ProなしのX」はDimensity 7050であり、それなりに劣ると推測される。

 さらにはKingKong Star 2という機種もあるがこちらのSoCはCubot KingKong X Proと同じDimensity 8200だが、バッテリーが5100mAhと普通の?スマホ並みである。

 以上の他にもKingkongシリーズには多種あるが、2025年8月現在、本ブログで取り上げている
Cubot KingKong X Pro
のSoC(CPU)がDimensity 8200というのはKingkongシリーズの中でSoC(CPU)の観点で最高性能のようである。もっともDimensity 8200というSoC(CPU)は一般的にはハイスペックとは言い難く、ミドルハイエンドクラスであり、重いゲームなどには向かないとされる。だからこそ機種を間違えるとさらに下のスペックとなり、幻滅することになる可能性があるので注意されたい。

 また、技適認証があるにも関わらず、日本の通販サイトでは2025年8月現在、Kingkong X(Proなし)の取り扱いはあっても、Kingkong X Proの取り扱いは多くないようだ。自分も中国の通販AliExpressで購入しており、これについては別記事で述べる予定だ。

4■Cubot KingKong X Proを選んだポイント

 前の表を見ると分かるがOukitel WP21と似通っている部分は多い。まずOukitel WP21と同じであることに拘った点は以下の3つである。

  1. microSD(microSDXC、TFカード)使用可
  2. バッテリー容量10000mAh前後
  3. 技適あり(「技術基準適合証明」または「技術基準適合認定」)

 各項目について説明する。

1・今回の調査で、中華タフネススマホですらmicroSD使用可能な製品が減っていることを改めて痛感し、悔しい思いを抱いている。タフネスでないスマホでみmicroSDスロットが搭載されているものは稀になっていて、タフネススマホですらついていない機種が多く、特にSoC(CPU)の性能が高いものはその傾向にある。このままバッテリー交換可能機種のように、microSD使用可能機種が「絶滅」してしまうのだろうか。

2・バッテリー容量が大きいことはそもそも自分がタフネススマホを選ぶようになった根本理由なので、減らしたくない。仮に減らすとしても7000mAh以上は欲しいと考えたがそうなるとやはり機種は限られた。

3・技適認証についてはこれがないと電波法違反になるので、まあ基本ではある。

 続いて、Oukitel WP21から性能が大きく上下するのは以下の3つである。

  1. SoC(CPU) MediaTek Dimensity 8200
     Antutuスコア90万以上(WP21に比べて倍以上↑)
  2. メインメモリ24GB(WP21に比べて倍↑)
  3. 充電速度33W (WP21の60Wに比べて低下↓)

1・注目はSoC(CPU)だ。MediaTek Dimensity 8200はAntutuスコア90万を期待できるとされ、もしそうならWP21の2倍を優に超える。

 そもそもOukitel WP21はHelio99で、Antutuは40万弱。これは2022年当時のOukitel製品としては画期的だったが、自分が当時使っていた
Galaxy Note10+のAntutu60万
に比べるとかなり劣っていた。
 その結果、GalaxyからOukitel WP21に乗り換えた当初からブラウザゲームやファイル操作で性能の低さを感じることもあったが、バッテリー容量の大きさ、それによる持ちの良さ(30時間は使えた)のメリットを考えると目をつぶることが出来た。

 しかし2年5ヶ月使って、特にブラウザゲームがこの二年で徐々に遅くなっているのを感じていた。また購入した2023年の終わりにAntutu性能が2倍のOukitel WP30 Proが出たことも気になっていた(この機種は今年調査の結果にてmicroSD非対応と判明し候補でなくなった)。

2・メインメモリについてだが、近年はメモリ不足で操作性が悪いと感じることは少なくなっている。今回、Cubot KingKong X Proにはメインメモリに12GBと24GBの製品があるが、12GBというのはWP21と同じだ。どうせ買うなら効果がどの程度あるかわからないが高くても少しでもメモリが大きいほうがいい。

3・一方で明らかにスペックダウンとなるのが、3番目の充電速度33Wである。OUKITEL WP21で当初、大して期待していなかったが、結果的に大変良かった性能が充電能力66Wで、大容量バッテリーにも関わらず、体感1時間ほどで充電できた。それが33Wということは充電時間が倍以上になることが危惧される。

5■レビュー先行談~技適と購入手段

 本記事はCubot KingKong X Proの技適認証を製品自体で確認してから公開した。

 Cubot KingKong X Proについてはいくつかレビュー記事があるものの、完全に技適承認を明言しているサイトは多くない。また販売サイトでも明言しているとは限らなかった。しかし自分は技適検索の情報から、技適取得済みな可能性は高いと踏んでいた。ただし日本向けの製品を販売するつもりで、しなかったという可能性もあり、入手するまでは予断がならないと思っていた。

 最終的にCubot KingKong X Proグローバル版とされる製品を入手した結果、箱のラベルでも、端末の画面でも認証を確認できた。

 購入手段であるが、この製品は日本の販売サイトではほとんど扱われていないか、扱っていても入手まで数週間から1ヶ月ほどかかるという記載ばかりだった。これは代理店か、悪くすれば転売屋の可能性がある。よってそれよりはAliExpress(中国アリババグループの通販)の真っ当そうな販売者が良いと思い、そこのCubotの公式ストアで注文したものの、アリエクでは有りがちなようだが、いい加減な対応をされ、2週間で届くはずが26日かかった。
 近年、これほどヤキモキした買い物はなかったが、これもブログネタにしようかと思っている。

 ただし値段は3万8千円という、この性能としては破格の安い額だ。Cubot公式ストアでなければ詐欺業者と判断して信用しなかっただろう。後述のレビューによればクーポンなどで3万円ほどで買えた時期もあったようだ。

 当記事はCubot KingKong X Proのレビュー前段というべき記事でレビュー記事とは言えないが、以下、本製品の他の方のレビュー記事などを紹介しておく。なお一般的な話としてレビュー記事や仕様紹介記事には得てして仕様記述ミスがあるものなので注意されたい。
 また本製品に関して技適認証(「技術基準適合証明」または「技術基準適合認定」)について書かれた記事は少ないが、上述したように少なくとも自分が入手したグローバル版には技適認証があった

■他の方のCubot KingKong X Proレビュー記事

・「Dimensity 8200搭載で3万円のサブディスプレイ付きタフネススマホレビュー【Cubot Kingkong X Pro】」/デイリーガジェット
 発売直後の段階でレビューした記事。一通りの紹介はしてあるのだが、どこからか製品の提供を受けて書いたためか、いまいち熱のない記事。

・「【CUBOT KingKong X Pro】最強タフネススマホが降臨!」|太一塾長(受験の頼れる味方)

 上に比してこちらはかなり熱がこもった熱血記事。ただし実際の使用感レビューではなく、仕様からのレビューっぽい。また熱血過ぎて「Dimensity 8200」がすごくハイエンドかのような書き方をしているものの、確かに中華タフネススマホでは上の方の分類ですが、2025年一般にはミドルハイエンドというべきクラスで、重いゲームなどはパワー不足とされる。

■Cubot KingKong X Pro仕様紹介、比較

・「Cubot KingKong X Pro vs Cubot KingKong Xの違い ,比較
・「KingKong X Pro と KingKong X の違い比較 」 スマホBANK
 Cubot KingKong X ProはCubot KingKong Xの後継と思われるが、それらを比較した記事。SoC(CPU)、画面サイズ、解像度、RAM(内蔵メモリ)、カメラ性能(両者の記事とも眼数が違うのは記述ミスか?)、など違いはごく一部であるが、SoCの違いはかなり大きい。

・「Cubot KingKong X ProFull phone specifications
いつもお世話になっている仕様紹介のサイト。

■検索(情報収集用)
Google検索「Cubot KingKong X Pro
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7■今回はいつもに増して妥協の結果

 以下は本当に自分の愚痴である。

 今回の機種選択はかなりの妥協の結果だ。そもそも上述したように、4月5月の中華タフネス調査で、自分の求める十分な仕様の製品がないことが分かり、買い替えは先送りにしたのだ。それが現在仕様のOukitel WP21の不調により、妥協してでも買い替えを急がねばならなくなった。

 すなわち、自分が作った
2025年版 中華タフネススマホ高性能を探す(Oukitel他) 」(2025/6/12)
と最新情報から、妥協できるところを選び直した結果が、上の中に挙げた一機種Cubot KingKong X Proだったわけである。だが正直、そもそもCubot KingKong X ProはOUKITEL WP21に比べて、Antutuが2倍なだけで全体性能としてはほとんど変わりがない

 本当はそれらの機種の中でもAntutu性能200万を超えるUlefone Armor 28 Ultraが欲しかった。その機種は内蔵ストレージが1TB充電速度が120Wなどの魅力もあり、値段は10万円(15万円?)するようだが欲しかった。技適さえあれば、、、、!技適さえあれば、、、、!

 まあもっとも、自分の近年のスマートフォンの買い替えは、常に妥協の産物だったと言って良い。

  • バッテリー交換可能機種がなくなる。
  • 画面の比率が16:9から20:9へ移行し、幅が80mm以上の「デカい」機種が激減した。
  • microSDを使える機種も減っている。

以上のような中で機種を選ばされてきたのだ。そこら辺の愚痴はブログで散々触れているが、特に以下の記事でだらだらと書いている。

2023/3/16「Android端末の憂鬱。消えていく交換可能バッテリー、超大画面(幅80mm以上)、microSDスロット
2015/3/5「Galaxy S6の衝撃:バッテリー交換可能、取り外し可能スマートフォンは消滅するのか?

 そうやって辿り着いたOukitel WP21

  • バッテリーが9800mAhでバッテリーが尽きる不安がほぼない(30時間以上)
  • 画面が6.78インチで現在のスマホの最大クラス。幅は80mm以上だが、これはベゼルが厚いためでデカい感じはなく、正直物足りないくらい。
  • microSDは使える。

ということで、相当満足に2年半近く、使用することが出来た。
 今回のCubot KingKong X Proは

  • バッテリーは10200mhでOukitel WP21を若干上回る
  • 画面が6.72インチで0.06インチと若干小さくなるがまあ許容範囲か。筐体サイズはほぼ同じ。
  • microSDは使える。
  • AntutuスコアはWP21の2倍の90万弱、メインメモリも倍の24GB

ということで今から2年ぐらいは耐えられるか、と期待している。とはいうものの、上位の経緯であるからもし以下のような製品が出れば、10万円を出しても買ってしまうと思う。

  • 技適認証あり
  • microSD、特にmicroSDUC対応スロット搭載
  • Antutu性能150万~200万
  • バッテリー10000mAh前後
  • 充電性能120W
  • 画面は6.8インチ以上、もし7インチを越えるならそれだけで購入動機
  • 内蔵ストレージ512GB以上、1TBが望ましい
  • メモリ24GB以上

8■終わりに

 本記事では今回購入した
中華タフネススマホCubot KingKong X Pro
について、今まで使っていたOUKITEL WP21との比較などを中心に購入理由を述べた。遠くないうち(数ヶ月以内)にレビューを書くつもりである。