2006/02/28 若干推敲
先日の記事でモバイルノートパソコンを寵愛していることに少し触れたが、いつの頃からか当然のようにその寵愛パソコンを持ち歩くようになった。そうなるとさやっぱりしたくなるのはモバイルインターネット。
[最初のモバイル接続?は灰色公衆電話で]
外に出歩くことは多くなかった私であるが、出かけた場合には妙にインターネットに繋げたくなってしまう。ネット中毒と言われても仕方のない状況である。
当初、そんな時に使っていた手段が「灰色公衆電話」へのアナログ接続だ。(いずれ写真を載せたいが)灰色電話には真ん中あたりにモジュラージャックの差し込み口がついており、そことパソコンのモジュラージャック差し込み口とをモジュラーケーブルで繋ぎ、プロバイダーのアクセスポイントにパソコンから電話をかければアナログ接続が出来てしまうのだ。
ブロードバンド時代になってからインターネットを始めた人は上のような接続方法をもうすでに知らないかもしれない。だが現在でもノートパソコンでは内蔵していることが多いモデムとモジュラージャックコネクタはやって使うのである。
(もっとも最近のプロバイダーの接続コースではアナログ接続などを出来ないようになっている場合もある。)
それはともかく、だが「アナログ」ならぬ「アナクロ」な接続方式は携帯電話とブロードバンドが流行る昨今すっかり見かけなくなったし、公衆電話の数も減っていて、アナログ接続をするというのは結構面倒くさくなってきた。
実際、自分以外にそんなことをしている人をほとんど見かけたことがなかった気がする。
そんなこんなで上のようなことをしていたのは最新のメールをチェックしたいとか、行く場所がよく分からなくなって、ネット上の情報で改めて確認したい、という場合に限られた。
[(たまに)モバイルネットをしたい!...ということで]
そこで「滅多に使わないけど必要な時は愛機のパソコンでモバイルネットが出来るようにしておきたい!」と思いはじめ、モバイルインターネットの状況について調べてみた。私は携帯電話も持っていなかったので「これを機会に出来たら音声も出来る方が良いなあ」などと贅沢なことを考えた結果出した結論が「安心だフォン」の選択である。
[安心だフォンという選択]
安心だフォンはかけられる先が3カ所に限定される特別なコースで、しかも専用電話機が必要である。その代わり月の基本料が通常の携帯電話・PHSでは考えられない約1000円。すなわち全く使わない場合には月に千円で済んでしまう。
私が携帯電話やPHSを使う気になれなかったのは、使いもしないのにかかる基本料金の高さが納得できなかったことが理由にある。それが基本料金1000円ならまだ許せる、そういう感覚であった。
電話をかけられる先が3カ所というこのサービスはそれだけでもかなり特殊なものであり、主にお年寄りや子供向けに提供され始めたものらしい。
[安心だフォンの裏技]
パソコンでインターネットで繋げる際には大抵かける先が決まってるので3カ所のうちの1カ所をそこに割り当てるので、この点は問題ない。だが、残りたった2カ所に限定されてしまうと音声通話機として碌に使えないではないか、と思われるだろう。だが世の中には巧みなことを考える人がいて「転送電話サービス」なるものを使うと少々面倒くさいが相手先を2カ所に限定されずに、あちこちにかけられるようになるのだ。
現在、そんな場合に一番メジャーな転送電話サービスが「スーパーテレフォン」というところのサービスだった。すなわちここの電話番号を3カ所のうち1カ所に登録しておくと、ここにかけると「スーパーテレフォンへようこそ、続いておかけになりたい電話番号を...」云々と出てくるわけで、スーパーテレフォンを通じてどこの先にも電話がかけられてしまうのである。
ということで、月1000円の基本料金でありながら、従量制でインターネットとしても音声電話機としても使える安心だホンコースを使い始めたのだった。
[パソコンを繋げられる安心だフォン専用電話がレア]
だがまず最初の難関があった。安心だフォンでは専用電話機がいるのだがパソコンを繋げられる機種がここ数年出ていないのである。前述のようにお年寄りや子供向けなどの簡単な機能のものが多く、私のような使い方をすることが想定されていない...というよりもそういうように使って欲しくないとPHS会社が思っているのは間違いがない。
ということでオークションで入手するハメになったのであるが、送料を含めて7000円もかかってしまったのである。私も友人らもランニングコストを安くするためにイニシャルコストが高くなった状況に苦笑していたが、そうなった以上、なんとしても元を取りたいと思うのが心情。
そんなわけで携帯・PHSを長らく持っていなかった私の携帯生活が始まった。これが2004年の7月の話である。
[恐らくは賢明だったと思われる安心だフォンの選択]
最初の時にそんなドタバタがあったので、意地でも安くしてやると思い、詳細な記録をつけた結果が表である。
さらに詳しくはこちら。
すなわち「安心だフォンコース+スーパーテレフォン」で実際にかかった費用と、もし他の音声通話のコースだった場合の比較をしていったものだ。
まず値段比較の前に使い心地の感想から言うと、やはり携帯電話(というかPHSだけど)は非常に便利だと言うことだ。パソコン接続にせよ、音声接続にせよ、である。絶対的な必要性がないのでそれまで携帯電話は導入しなかったし、猫も杓子も携帯(PHS)を使っているのをふふんと横目でいたが自分で使ってみてやはり便利だと思ったのがこの1年半であった。
次に自分が選択した安心だフォンというコースもやはり正解だったのだろうと思う。詳細な表を見て貰うと分かるように基本料と従量課金で1500円未満であった月がかなり多いことが分かるだろう。通常のコースではどんなに使わなくても月に2000~3000円するのが一般的である。
特に私の場合、電話をかけるのはただでさえ嫌いなので、その点を考えても賢かったに違いない。同時に当初の目的だったモバイルインターネットについても「どうしても必要な時に使う」という当初の目的を達したと言えるだろう。
[しかしやっぱりモバイルネットへの思いは強く....]
だがモバイルネットについては、本当に必要がなかったので使わなかったと言うよりも極力使わないようにしようにしていた面が強い。すなわち確かに必要性は高くなかったのであるが、それ以上になるべく使わないように努めていた気がする。
また、PHSではモバイルをすることを諦めた代わりに「無線LANサービス」を使って接続を試みるようになる。これは当初「Yahooモバイル」という無料サービスを使って味をしめたのだが、それが2005年秋に廃止され、他の会社による有料サービスとして継続することになった。
それがワイヤレスゲートやmioモバイルサービスである。私の場合、今から数ヶ月前にまずはワイヤレスゲートに月基本料210円で入り、一回使う事に315円というサービスを使い始めた。だがこれだとすぐに高くなるので上限が限られているmioモバイルサービスの導入を検討しようかな、などとこの数週間考えていた。
[安心だフォンonly見直し計画]
だが無線LANサービスに手を出し始めたのは、そもそもPHSでのモバイルネットが好きなだけ出来ないことに原因があるわけで、そう考えると無線LANサービスを有料で利用するよりも安心だフォン体制を見直すべきではないか、と思い始める。すなわち1年半、モバイルネットの便利さを感じつつ、しかし抑制してきた身としてはいよいよ「モバイルネットも使い放題にしたい、思う存分使いたい」という気持ちが高まり始めたのである。
これは単に気分的なものだけではなくて、東京への引越や就職活動の開始などの際に支障なくモバイルネットを活用したいという大義名分もある。そんなわけでモバイルネット環境の改善を検討し始めた。(つづく)
コメント
他のコースとの対照表を見ているうちに、これは「おしん」だフォンだと思わずもらい泣きしてしまいました。
正確を期したこの表の作成にはどれほど時間がかかったことでしょう?
モバイルネット使い放題の環境に変えられる時には、どんな裏ワザの導入がなさされるのか、今から楽しみです。
安心だフォン+スーパーテレフォン。
初めて知りました。
サンキューです。。