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[CoreDUOとは?CoreSoloとは?]
CoreDuoとは2006年前半にリリースされたIntel製のノートパソコン向けCPUの一つ。デュアルコア版の「CoreDUO」に対して、シングルコア版で「CoreSolo」もある。
名前との類似から、これらの商品も新世代にあたるCPUであると誤解する人が当然出るように思われる。この記事では CoreDUOとCore2DUOの違い(コアデュオとコアツーデュオの違い)について書くことにする。
[CPUの世代を表すアーキテクチャとは?]
だが「Core DUO」「Core Solo」はCoreマイクロアーキテクチャを使った最新世代のCPUではない。
CPUの世代を表現するものとして「アーキテクチャ」という言葉が使われているらしい。Intel製CPUのアーキテクチャの歴史を紐解けば
8086、8088
→i386 初の32ビット
→i486
→P5マイクロアーキテクチャ 具体的な製品はPentium
→P6マイクロアーキテクチャ 具体的な製品はPentium Pro、Pentium ii、Pentium iii
→P7マイクロアーキテクチャ×キャンセル(詳しくはWikipediaを参照)
→Netburstマイクロアーキテクチャ 具体的な製品はPentium4、PentiumD
→Coreマイクロアーキテクチャ 具体的な製品はCore2DUO、Core2Extream
となるらしい。(ライバル社のAMDにはそれまた独自のアーキテクチャ変遷がある。)
だがモバイルCPUではIntelはデスクトップ用CPUとはかなり独自?のアーキテクチャを作りだし、これがPentiumMとして製品化されたBaniasアーキテクチャである。(ただしBaniasアーキテクチャと言う言葉は正式なものではなく、Baniasは下記のようにPentiumMの開発コードであった。)
モバイル向けCPUの歴史は長くなく
Pentium M(開発コード:Banias、Dothan)
→Core DUO、Core Solo(開発コード:Yonah)
→???(開発コード:Merom)
であり、しかも前述のフローと異なり、この流れはアーキテクチャではなく、CPU名である。そしてこのうち最初の2つのCPUのアーキテクチャが同類のもので、敢えて名を付けるならば「Baniasアーキテクチャ」というわけだ。(Banias系アーキテクチャと言っている記事もある。)
よく分からないのだけれども、新しいCoreマイクロアーキテクチャはNeburstアーキテクチャよりもむしろBaniasマイクロアーキテクチャの流れに近いらしい。そんなこんながあって、デスクトップ用CPUとモバイル用CPUのアーキテクチャは同じCoreアーキテクチャが採用されることになっているという。
[CoreDUO/CoreSoloはCoreマイクロアーキテクチャではない]
ここまで読めば分かるように「CoreDUO」「CoreSOLO」は画期的と注目されているCoreマイクロアーキテクチャではなく、旧世代に属するBaniasアーキテクチャのようなのだ。
(実際、IntelがCoreDUO、CoreSOLO製品の性能、画期性をCore2製品と同レベルで宣伝している様子はない。)
だからややこしいのは「Core」(≠「Core2」)という単語は旧世代に属する「CoreDUO」「CoreSOLO」のCPUを表す場合と、全く以て新しい世代と言える「Coreマイクロアーキテクチャ」を表す場合で使われるということだ。
パソコン好きな人はCoreDUOパソコンを持っているからと言って新世代CPUパソコンだと自慢したりしないように注意しよう(笑)。まあ2006年現在では新しいCPUであることは確かなのだが。
[関連リンク]
Intel Coreマイクロアーキテクチャの目指す世界
モバイルからサーバまでに採用されるIntel Coreマイクロアーキテクチャの概要
http://www.atmarkit.co.jp/fsys/kaisetsu/072idfspring2006/idfspring2006_01.html