(つづき)
前述の通り、事前調査の結果として今度買うビデオカードはnVidia製チップGeforce7600GSのものを目指すことにした。
しかしそこからもまだまだ大変。このチップを載せたグラフィックボードは多くのメーカから何十種類も出ているからだ。
私の現在持っているグラボの箱たち。
ほんと、グラボには多くの製品があって選ぶのは大変。
それにしてもどうしてグラボの箱はどこう無用にでかいのだろう?
しかもこの写真では大きいほど性能が悪かったりする。
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[ビデオカードのメモリ量...は参考にならず!?]
店頭で我が愛機のモバイルノートでネットを調べながら、グラフィックボードの製品を見繕うが、製品のそれぞれの特徴がイマイチ分からぬ。
各製品に必ず書いてあるのがメモリ量なのだが...
メモリ量はビデオカードの性能を測る目安として昔から存在した値である。
私が未だにトラブル時に使う、無茶苦茶古いPCI接続の「Matrox社製MGA Millenium」(8年前に買ったもの)はたった2MBだった。
DVDを見るためにあれこれ良い品を見繕っていた時期のビデオカード
そしてバトルフロントをするために3D用のグラフィックアダプターを買ったとき、すなわち具体的にはGeforceFX5200もRadeon9600XTもメモリ量が128MBだった。
そして今回買おうとしているのは256MB。
一見、たった2倍か、という感じがし、512MBの方がいいのでは!?ということが頭をよぎる。ところが今まで記事を読んできた感じだと、メモリ量はスペックを比較する指標にならないみたいなのだ。実際、同じ256MBでも数千円のグラフィックボードから数万円のビデオボードまである。
「メモリ量はビデオカードの性能を測る指標にほとんど全くならないのでは?」という漠然としたイメージを頂いていたが、店頭で見ている内にやはりメモリ量の差が気になってきた。
そこで「これは512MBだから良いのでは?」と思った製品
ASUS EN7600GS Silent/HTD
を価格COMで見たところ、その口コミ掲示板に「思ったように性能が出ません」という嘆きと「メモリが512MBに惹かれて購入したなら、素人の考えること過ちだね」というレスがあるではないか。
やはりメモリ量に惹かれて安易にそれが大きい製品を良いと思うのは間違いらしい。
どうやらチップが異なる場合のメモリ量は全くあてにならないようだ。せいぜい全く同じ製品の256MBと512MBとで比較する程度にしか使えないようである。
くわばらくわばら、まさしく恐れていたとおりである。これだから自作パソコンの世界は難しいのだ。そんなわけで異なるメモリ量の製品を比べていたのでは埒があかないので、メモリ搭載量は現在一番手広く売られている256MBに断固として決めて、それ以外のものは目を向けないことにした。
[それでも絞れず...]
秋葉原の自作パーツショップの一つT-Zoneでは結構いっぱいビデオカードが売られていて、また特売されていたので、そこのお店で買おうと思い始めた。特にその時に特売をしていたのが
LEADTEK
という製品。Geforce7600GSチップ搭載品が(少なくとも)三種類もあって、それぞれ大々的に売られていた。
・WinFast PX7600 GS TDH Extreme GDDR3 (PCIExp 256MB)
http://kakaku.com/item/05503514618/
・WinFast PX7600 GS TDH Extreme (PCIExp 256MB)
http://kakaku.com/item/05503514420/
・WinFast PX7600 GS TDH Classic Edition (PCIExp 256MB)
http://kakaku.com/item/05503514473/
特に分けが分からなかったのは最初の製品で、どうも垂れ幕に書いてある型番が違う気がする。愛機を片手に価格comの情報を見たりして、T-Zoneでの値段が最安価格に近いことは分かった。(インターネット上での最安価格は通販の品も含むので、今回のような店頭販売の場合にはその値段まで下がっていないことも多い。)
またLEADTEK製品についてはT-Zoneではキャンペーン中により相性保証をしているとのことで、もし動かなかった場合には簡単な報告で交換してくれると言う。
あまり店の中で自分のパソコンを覗き見るのもなんなので、店を出たり入ったり、かなり挙動不審人物だったに違いない。
上の中でも一番上の18000円くらいの
・WINFAST PX7600GS TDH Extreme GDDR3
http://www.leadtek.co.jp/3d_graphic/winfast_px7600gse_tdhddr3_1.htm
に惹かれる。良くワカラナイながらも、コア周波数、メモリ周波数というものが大事そうなことに気がつき、その製品はそれが520MHz/1400 MHzなのだ。
同じビデオチップ7600GSを使ったビデオカードの製品とは言え、メーカによって、あるいは同じメーカの製品でも値段がかなり違うものがあるのだが、その目安としてどうもその値が関係するようなのだ。
実際、安めである1万円代前半の7600GS仕様グラボにはコアクロック、メモリクロックが400MHz/800MHzというものが多い。
これらの推測から「きっとメモリ周波数が大きいのが良いんだ!」と考えた。
[なんとなくInno3D Geforce 7600GSTを発見]
そんなこんなでウロウロしているうちに見つけたのが、棚の片隅にあった
・Inno3D Geforce 7600GST
http://www.inno3d.com/products/graphic_card/gf7_pcie/7600gst.htm
であった。この製品は
Core Frequency 500MHz
Memory Frequency 1400MHz
であり、しかも1万5000円代だったのだ!
前述のように集中的にいろいろ見ているうちに、Geforce7600GSチップを使ったビデオカードの製品のものでも、メモリ周波数が1400MHzもあるものはそんなに多くないこと、それくらいのクロック数の製品は軒並み高めの1万円台後半であることに気がつき始めた。
その結果、7600GSチップでかつメモリクロック数1400MHzでありながら、1万5000円台というのはかなり安いと感じたのである。
早速愛機を片手にチェックすると、この製品を取り上げた記事がいくつか発見できた。
・「なぜこんなに安い?Inno3Dから“GeForce 7600 GS”搭載のオーバークロックモデル2製品が発売に!」
・「ビデオカードの新製品」
http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20060527/ni_i_vc.html#inno76gst128
発売当時である5ヶ月前には18000円程度だったようだが、当時でもその安さが注目されたらしい。
だが肝心の製品の評価についてはあまり書いていない。まあしかしネット上で記事になっているくらいならば、それなりの製品であろう、と期待したい。
(ちなみにGeforce7600GTのチップは7600GSよりもワンランク上なのであるが、この製品はあくまで7600GS使用であって7600GT使用ではない。)
加えて、しょーもないことなのであるが、個人的に気に入ったのは箱が小さめだったことがある。なんでグラボの箱は高ければ高いほど、無意味にでかいのだろうか?
でかければグラボの性能はともあれ、購入者に満足感を与えるとでも思っているかのように、最近のグラボの箱は無意味にでかい。
昔から自作パーツ関係の箱が増えることに不快感を持っている者としてはこの製品
Inno3D Geforce 7600GST
の箱はほどほどの大きさに感じたのである。
そんなこんなでLEADTEKの製品にするか、それともなんとなく注目してしまったInnoVision製にするか、どちらかにしよう、ということで最後の決心の時は近づいていた。
で、ふと気がつくとT-zonではタイムセール6%が始まっていた。
すなわち閉店間際の1~2時間は店内製品全て6%引きだという。そうなると15000円代まで落ちているInno3D Geforce 7600GSTが15000円を切るではないか!
そんなわけで私はようやく
Inno3D Geforce 7600GST
を買うことにしたのであった。
[「今」買うなら断固お勧めの「GDDR3」使用製品?]
今になってみると2006年10月現在のビデオカードの状況を説明した
・DOS/V Power Report 特選!!!!! 安うまパーツ2006 ビデオカード
http://www.dosv.jp/other/0610/06.htm
という記事の中に
「より高いコストパフォーマンスを追求したければ、GDDR3メモリ搭載タイプの選択は必須と言える。ここはぜひともこだわりたい点だ。」
という部分があり、お店が押していた
・LEADTEK製WinFast PX7600 GS TDH Extreme GDDR3 (PCIExp 256MB)
・InnoVision製Inno3D Geforce 7600GST
も上の記事が断固としてお勧めするメモリGDDR3を使った製品だったのだ。
(つづく)
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