[電脳]マザボとCPU交換(2/5) メモリ、ビデオカード新旧両対応の製品と「P4 Combo」

 つづき
 さてそんな私が自作パソコンのパワーアップを考える際に、両対応パーツに注目するのは当然であろう。

[推敲度 3/10]

[規格の変遷の中で]

 前述のような規格移行状況の中、私の気分的にはまあCPUのソケット規格については移行しても仕方ないかなという感じがある。この数年Socket478からLGA775の移行期間にあると言っても、事実上現在はメインがLGA775ソケットに移ったと言ってよいのではなかろうか。よってその点はひとまず諦める。(といっておきながらすぐにひっくり返すのだが...)

 逆にケース(というか自作全体?)規格のBTXはまだまだ十分にそちらに移行しておらず、ケースやマザーボードの多くがATX仕様である。(っつーか一時期よりもBTXの話題を聞かないのだが...)

 そうなると移行のタイミングに悩むのは
メモリ:DDR SDRAMDDR2 SDRAM
ビデオボード:AGPPCI-Express x16
の二つである。

 そして実際、マザーボード各社製品の中にはメモリが新旧両対応のもの、またはビデオボードが新旧両対応のものが出ており、ここで全ていちいち製品名を挙げるのはちょっと面倒なほどである。

 だが、メモリとビデオカードの両者とも新旧両対応になっているマザーボードは現在私が知っている限り2種類しかない。後日追記:2006/07/12「まだあったDDR1/DDR2、AGP/PCI-Express両対応マザーボード」を参照のこと。)


 そんなわけで、この2製品は自分が次に買うマザーボードの有力候補であり、オークションでウォッチし始めた。

[CPUの新旧に対応した奇妙奇天烈?マザーボード]

 一方で、先ほどCPUについてはLGA775に乗り換える覚悟が出来ていることを述べたが、未練がましくもここに一つ気になるマザーボードがあった。

ASrockのP4 Combo

 このマザーボードはCPU規格がSocket478でもLGA775でも使えてしまうと言う、なかなか珍妙な製品なのだ。Socket478とLGA775ではソケットの形状が異なるので、両者に対応させるにはCPUソケットが2つないといけないが、このマザーボードはまさしくそうなっているのだ。

 昔からデュアルCPUといってCPUを2個載せる高性能なマザーボードがあるのだけれども、このP4 Comboはそうではなくてどちらかのソケットしか使えない。ある意味、狭いマザーボード上に無理に詰め込んでいるわけで、見方によってはかなりの無駄だ。
 そのためかAKIBAブログ記事「超画期的なキテレツ・マザーボードは、なぜかアウトレット扱い。画期的過ぎて困っているのかも」のような待遇を受けたりしているらしい。

 このマザーボードではメモリとビデオボードの規格については、旧規格であるDDR1とAGPであるため、将来性はあまりない。しかしそれはすなわち私が現在使っているメモリとビデオカードをそのまま使えるということだし、加えてCPUについても今まで使っていたCeleron1.7GHz(Willamatteコア)を継続して使えるわけで、買う必要があるのはこのマザーボードだけ、という点がかなりの魅力である。

 一般にCPU規格の新しいマザーボードを買う場合、少なくともマザーボードとともにCPUも新しくしなくてはいけない。その際に万が一うまく動作しなかった場合、前の頁で書いたような「おかしいのはCPUかマザーボードか」という問題が発生する。だが「P4 Combo」であればすでにCPUは自分が使っているものを使えるのであるから、もし買って動かなければ間違いなくマザーボードが問題だと分かるので、気易いのである。

 正直、こんな複数のCPUに対応するマザーボードを持ってみたいという奇妙な好奇心もある。それにこの製品を出しているASrockという会社は、両対応のマザーを出しており、いずれ買いたいと思っていたのである。

[そんなこんなでネットオークションウォッチ]

 ということで、
・Gigabyte「GA-8VT880P Combo
・Elite「915P-A
・ASrock「P4 Combo
をネットオークションでウォッチすることにした。

 相場を見て、安く手に入りそうなものを買っちゃおう、という腹で、これは飽くなき購買意欲を抑える働きもする。

 そんなこんなでウォッチを続けていたところ、結局、引っ越しをして少し部屋のスペースに余裕が出来始めた頃にちょうどヤフオクで流れていた「P4 Combo」をゲット。本体価格2900円で送料が980円くらいだったが、この本体価格はなかなかの値段であろう。

 しかもこの製品、実は既にあんまりオークションでも出回っていなくて、結構貴重になりつつある上、価格comでの同製品の口コミ掲示板での評判もすこぶる良い。だから私もそろそろ本気で欲しくなっちゃった、そこへ2900円なら、という感じで、引っ越しのタイミングで流れていたのは神様の思し召し、という感じである(ちょっとウソ)。ちなみにこの値段だったのは「変わったマザーボード」という曖昧なタイトルの出品だったせいもあるかもしれない。

[さあ、いよいよLGA775のCPUを...]

 で、それを使って1、2ヶ月。旧CPU(Celeron 1.7GHz Willametteコア)での稼働も問題ないため、いよいよ新規格であるLGA775規格のCPUを買うか、まあ買うのは
Celeron D 351 (3.20GHz)
のあたりかな、と見繕っていた。すなわちPentium4に比べてコストバリューなCeleronDの最高クラス、というあたりのものだ。しかもこのCPU、ちょうどウォッチを続けている間に数千円の値下がりがあったのだ。
 しかしそのうちに高スペックなPentium4の最低クラス...よく言えば廉価版が発売。すなわち
Pentium 4 524 (3.06GHz)
で、これでも良いな、と思った。

 そんなこんなで、ちょうど自分が買うクラスのCPUの値段が下がるわ、滅多になさそうなそのクラスの廉価版が出るわ、これもまた天の配剤かのようである。

 ところが、そんな天の思し召しかのような、整えられた私のLGA775移行環境状況を蹴飛ばす動きを突然する羽目になる。
つづく

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