SurfaceGo初代のバッテリーが膨張して中古SurfaceGo3を秋葉原で購入

 4年間使用したSurfaceGo初代のバッテリーが膨らみ、筐体がパカッと割れてしまった。それでも余り気にせずにその後1年以上使っていたが、親しい友人達に安全性をひどく心配されたので仕方なく代替機購入を検討、その結果中古のSurface Go 3を秋葉原で購入した。本記事はその顛末である。

[推敲度 5/10]

上がバッテリーが膨れて液晶が浮き上がったSurface Go 初代、下が今回買った中古のSurface Go 3。

1■初代Surface Goのバッテリーがひどく膨らんだ

 2019年11月よりSurafceGo初代を使っていたが、2023年夏頃、バッテリが膨らみ、筐体の液晶と本体の間に割れ目が入った。自分は過去、スマホを過去15年でスマホを19台使っており、スマホのバッテリーは膨らんだのを何度も見てきており、デジカメのバッテリーでも経験し、その時に調べて「膨らんでも即、危険な訳では無い」という話を読んでいたので、ほとんど気にしていなかった。

バッテリーが膨らみ、液晶が浮き上がり、隙間が出来た最初の頃(2023年8月中旬)後からすればこの頃はまだ可愛い(?)ものであった。

 その後1年以上使い続けたが、膨らみ方はだんだんひどくなっていく。久しぶりに親しい友人達との4人会合で、そのタブレットを使って見せたら皆から安全性を酷く心配され、買い替えることを強く強く勧められてしまった。自分が買い替えなかったのは単にケチっているだけではなく、SurfaceGoシリーズではまともな後継機種が出ておらず、またSurafaceGoシリーズの代替になるような製品がないというのがあるのだが、バッテリーが膨張するということは劣化しているには間違いなく、危険性が高まっていることは違いない。

液晶が浮き上がって10ヶ月後くらい(2024年6月下旬)。だんだんと大きく浮き上がってきた。

どちらかというと渋々ではあるが、代替機を購入することにした。

2■バッテリーは膨らむと危険なのか

 デジタル機器で使われているリチウムイオンバッテリー、大容量高性能ではあるものの、危険性が他の乾電池や充電池よりも高いとされ、しばしば発火事故などを起こしていることがニュースで報じられている。そして膨張を起こして機器を壊す場合があることも、しばしば報告されている。

内部を覗くと2つあるバッテリー(黄色のフィルムが張ってあるもの)うち、特に右側のバッテリが大きく膨らんでいることが分かる(2024年10月)。またこの写真では筐体が割れて1年近く経つためか、光を照らすと埃が多く入っている。

 以前にも調べたことがあったのだが、リチウムイオンは性質上、使用していると膨張する現象がしばしばあるが、膨張=即爆発、ではないという。膨張は内部でガスが発生し、それにより膨らむとのことだが、逆にそのガスが閉じ込められている限り問題はない。そのガスが流出して、それに引火、それが発火すると爆発や炎上の危険性がある。

 そうならない限りは危険がなく「多くの膨らんだバッテリーを扱い、一時的に保管してきたが、爆発などしたことはない」と豪語?する中古ショップもあった。

 しかしそう読む限り、膨らみ続けるバッテリーを使い続けることは、一線を越えてバッテリーが破損し、ガスが流出危険性が高まるということである。また使い続けるということは、落下や衝撃でバッテリーに傷つく可能性が継続するわけで、その点でも火災に至るリスクが高まることになる。やはりバッテリーが膨らみ始めた時点で、極力、買い替えを行い、使用を停止するのが望ましいと思われる。

3■SurfaceGoシリーズの現状

 自分がバッテリーが膨らんでも買い替えをしなかった理由にはSurface Goシリーズの現状にも理由がある。

 「Surface」は、WindowsOS、Office製品を販売してきた天下のMicrosoftが売り出したタブレットパソコンだ。その中でもSurface GoシリーズはSurfaceシリーズ全体の出発点となった「Surface」(2012年発売)の液晶10インチ台というコンパクトさを受け継いで、2018年に登場したシリーズで、歴代でもこれ以下のサイズはスマートフォンとして発売したヒンジ式折り畳み機種のSurface Duoシリーズしかない。(このシリーズの一覧はWikipediaの表に詳しい。
 SurafaceGoシリーズは2024年11月現在、4世代まで発売されている。

端末名日本発売日OSCPU世代備考
Surface Go(初代)2018/10Windows10第7世代流れとしては初代Surfaceシリーズ(Surface 3まで発売)を受け継ぐ。自分は2019/11に新品で購入。
Surface Go 22020/05Windows10第8世代
Surface Go 32021/10Windows11第10世代今回、中古で購入
Surface Go 42023/09Windows11第12世代日本では法人向けのみ
Surface Go 5?

 上記のように2024年現行製品のSurface Go 4は法人向けでしか発売されず、現在もそれは変わらない。

 自分は昔、Surfaceではなく、別な製品で法人向けの製品を買ったことがあったが、その時には「法人向け」とは外面的で、個人で買うのはほとんど支障がないことがあった(主にサポートの関係だと思われた)。今回もそういうことを期待して調べたが、Surface Go 4の場合には正式ルートから個人で買うのはやはり簡単ではないようだ。「個人事業主」である場合でも購入に苦労する記述があった。

 では購入対象として、Surface Go以外の製品はどうか。他のSurfaceであるが、自分の使用デジタル機器のメインは

  • コンパクト高性能モバイルノートパソコン(ThinkPad X270)
  • 大画面スマートフォン(メイン、OUKITEL WP21)、サブスマホ(TORQUE G06 KYG03)

の2つ(3つ)であり、実はタブレット(今回はSurface Goシリーズ)はそれらの補助である。タブレットの最大の目的は人に自分のデータを見せる際のツールとしてであり、2番目はノートPCが使えない場所で大きな画面を見たい場合の代替機だ。

 よって、自分としてはタブレットの性能は、これ以上、大画面、高性能になる必要はなく、むしろノートパソコンとの競合からそれは避けたい。実際、Surface Goを買うまでは8インチWindowsタブレットに拘り、5製品使っているが、Surface Goにするにあたっては10.1インチになることに随分悩んだ覚えがある。そんなわけだから、Surface Goからその上位機種に乗り換えるのは困難だ。

後ろが買ったばかりの頃(2019年11月)のSurface Go初代。手前がその前に使っていた8インチのWindowsタブレット。本文中にある通り、自分は長く「8インチ」の大きさのWindowsタブレットに拘り、歴代では5機種も使っていた。

 では他社製品はどうだろうか。10インチ台、タブレット、microSD装備、などこの手の使用で便利なのが価格comのスペック検索だが、この手の製品はなかなかないことが分かり、またあってもSurface Goに比べると随分スペックが劣る。

自分の求めるタブレットの仕様で価格comスペック検索で検索した結果

 そんなわけで、結局、Suface Goシリーズの製品の中古を買うことにしたのだった。

4■中古ショップ、新規量販店巡り

【秋葉原で見て回った中古ショップと新規量販店】

 回った中古ショップ屋は以下の通り。(「Surfaceなし」と書いている店でも店員に聞いたとは限らないので、在庫があった可能性もある)

 一方で家電量販店はビックカメラとヨドバシ(新品目的)。

今回のSurfaceGoシリーズ中古探し(新品含む)で秋葉原を回ったGPS記録。親しい友人に付き合って貰いながら、末広町から出発して中央通りを南下、各店をひと通りみてヨドバシAkiba立ち寄りの後で喫茶店で休憩。購入決意を固めた後、イオシス アキバ路地オモテ店(寄り忘れていた)で購入、南下した時にも一部通ったジャンク通りを北上して、末広町戻り。実は自分の普段の秋葉原寄り道のほぼ定番コースである。

【中古ショップでSurface Goシリーズを探した感想】

・タブレットのメジャーはiPadなのでSurface製品はどこも片隅

・現行SurfaceGo4中古は店頭では1台も見かけず(事前のネット調査で秋葉原店舗に1点みかけたが内蔵ストレージ64GB、後述参照)

・中古Surfaceはもっぱら画面が大きいProが多い。10インチが特徴のGoシリーズは多くない。(Laptop Goシリーズとかややこしい名称の製品も出ているが大きいサイズ。)

・SurfaceGoシリーズ中古が置いてあってもSurface初代GoかGo2で、SurfaceGo3は多くない。まあそれでも2~3軒にはあったか。

【家電量販店でのSurface Go新品、および類似品の話】

・アキバヨドバシのタブレットコーナーはたびたび見ていたが、一度も店員に尋ねたことはなかったので、最終確認のつもりで聞いたところ、SurfaceGo4は確かに法人向けとなっており、量販店では買えない、すなわち2024年11月現在、もうSurfaceGoシリーズは量販店では買えないとのこと。
 ビックカメラで捕まえた店員はダメダメでSurface Laptop Goとの区別すらつかなかった。

・アキバヨドバシにあった類似製品(10インチ液晶)として、Dynabookの2in1があり、メモリ256GB、microSD可、などがまあまあ魅力だったが、9万円、だが、価格comだとCPU能力がSurfaceGo3の半分なのがネック。あとキーボードいらないのだが。

【購入したSurface Go 3】

 最終的に購入したイオシス アキバ路地オモテ店では店頭に2台のSurfaceGo3が置いてあり、結局そこの片方を買った。45800円でキーボードが付いていた。並んでいた隣の製品はCPUがランク下(Pentium Gold 6500Y)でキーボードがついていないのに49000円くらいで、店の人に尋ねたら理由を45800円の方はCPUは上(Intel Core i3 10100Y)だが傷が多く、中古ランクが低いとのこと。外面は特に気にしないのでそちらにした。改めてみたら、筐体に一部ざっくり欠けがありましたが気にならない。

【求めた仕様】

・歴代Surface Goシリーズの内蔵ストレージは64~256GBであるが、自分の初代SurfaceGo使用では128GBであり、1TB microSDXCを活用しているのに、内蔵ストレージの空き容量は11GBまで減っていた。microSDではなく内蔵ストレージに入れたいデータもあり、やはり最低128GBは欲しい。事前に中古ショップを調べたとき、SurfaceGo4を見かけたが64GBだったりした。その値段が7-8万円だったので、多分128GBは中古でも10万円になる可能性がある。新品は12-13万円だったはずだ。

・OSであるが、自分が買った中古SurfaceGo3はWindows10 proであった。SurfaceGo3は標準Windows11なのでダウングレードか特注品だったと思われる。店で中古2つ並んでいた時に、どちらか忘れたが法人向け販売品と書かれていた気がするので、だからかもしれない。自分自身はWindows10でもWindows11でもどっちでも良かった感じであるものの、Windows11は購入して仮想OSで使っていた時期があるが、今は使っておらず、しかし次期Windowsと言うことでそろそろ慣れていこうかな、というところだったので、今回Windows11ではなくてちょっと残念なような、でも使い慣れたOS(WIndows10)でホッとしたような微妙なところ。

・また、OSのHome/Proについては一般向けは通常Homeのはず。(Surfdaceに限らず)歴代WindowsのProバージョンは通常、Homeよりも1~2万円高く、自分はメインパソコンでは比較的Proにこだわってきたが(今のモバイルPCもWindows10Pro)サブマシンではHomeでも仕方ないかな、ましてやタブレットではProまでいらんな、という方針であるが、まあProならそれに越したことはない。この点も法人向けだったと思われる。

5■中古Surface Go 3への不安とSurface Go初代への労い

 友人達に強く勧められる前から、今回のような選択肢すなわちバッテリーが膨らんだSurfaceGo初代の代わりに、Surface Go 3を中古購入することは考えないこともなかった。

 しかしSurafce Go 3はすでに発売3年の品だ。現在のSurface Go初代は4年目でバッテリーが膨らんできたので、同じであれば来年にはバッテリーが膨らみ始めることになる。そこですぐに使用を停止するなら1年しか使えないことになる。

 それに法人向けのみの発売とはいえ、Surface Go 4が発売されてすでに1年。もし後継機種Surface Go 5が出るならそろそろ出てもおかしくない。あともう少し待ってSurafceGo5を買えば良い?それがためらっていた原因。

 しかしながら2024/11現在、Surface Go 5の出る気配はまったくないようだ。そして今回の買い替えの理由が「バッテリーが膨らんで来て、使い続けるのは危険性があること」ということで、これ以上悠長に待つのは懸命でないだろう。

 また自分は歴代ノートパソコン、タブレットの使用履歴を残しているが、SurfaceGo初代の使用は1834日(5.02年)で、これは特定の端末では恐らく使用歴最長に近い。上述したように、自分にとってタブレットはモバイルPC(メインPC)、スマートフォン(2台)に比べると補助的なガジェットであるため、可能ならばあまり買い替えせずに済ませたかったのだが、それでも5年はよく使ったほうだと思う。

自分のパソコン、タブレット使用履歴。下から2番目が今回バッテリーが膨らんだSurfaceGo初代。「群」とついている機種は単独の端末(機体)ではなく、端末(機体)としては3台以上が含まれているので、単独の端末(機体)ではSurfaceGo初代が恐らくは最長の可能性が濃厚である。歴代の機体に比べて随分頑張った!?

 このデータを見る時、「ああ、デジタルガジェットを1~2年の頻度で買い替えるのが普通な自分からすれば、このSurfaceGo初代君はよく頑張ってもらったか。そろそろ潮時だな」と諦める気分になったのである。

6■終わりに~Surface Go 5に期待しながら

 Surface Go 初代のバッテリーが膨張したのを切っ掛けに、中古でSurface Go 3を秋葉原で購入したということで、その顛末を記事に書いた。正直、今回の買い替えは親しい友人にバッテリーの膨らんだSurface Go初代を使い続けることを強く心配されたので渋々という感は否めないが、(コンピュータとは関係ないものの)仕事柄も安全には常に配慮するような職場だし、やむを得ないかと思っている(まあこのブログ記事を書けたのも慰めだ)。

 今回、代替機を探して調べて感じたことは、やはりSurface Goシリーズは自分にとって満足な製品(10インチ程度、microSDXC、高性能)ということで、他では代替が効かないということ。Surface Go 4が法人向けでしか提供されていないのは激しく残念なことだ。来たるべきSurface Go 5は是非日本でも個人向け提供を復活させてほしい。そう願いながら、中古のSurface Go 3を使い始めたのであった。