パソコンではバックアップがとても大切なことは以前の記事で述べました。
[Tips] パソコンを使う場合には必ずデータのバックアップを取りましょう https://blog.stakasaki.net/article/200601article_2.html
では具体的にはデータのバックアップはどのようにすれば良いのでしょうか?この記事ではその具体的な方法とその手順を説明します。
以下のようになります。
- バックアップ先にするハードウェア機器(外付けハードディスク、フラッシュメモリ、CD-R/RW、DVD-R/RWなどなど)を買う。
- バックアップが必要そうなものをメモにピックアップする(手書きで可)
- 2のデータを実際に1の機器にバックアップする。
- バックアップツールを活用して定期的にバックアップをとる。
以下、それぞれについて解説していきます。
[バックアップ先の機器を購入する]
まずは機器を買う必要があります。それぞれの機器の特徴を書いておきます。
●外付けハードディスク
パソコンの中で使われているハードディスクを外部装置化したものです。
現在では一般にUSB接続なので、接続できないパソコンはほとんどなく、また単体で容量が大きく(数十~数百GB)、転送速度(バックアップにかかる時間)も他に比べて高速です。
欠点としては、パソコン内蔵のHDDと同様に壊れる可能性が常にあり、長期的な保存には向きません。数年間稼働させなかった場合、その後にきちんと動くかどうかなどもリスクがあります。基本的には普段、頻繁にバックアップする保存先として有用です。
いつパソコンが壊れても良いよう、頻繁にバックアップを取る場合には一番お勧めです。値段は2006年末現在、200GBが1~2万といったところでしょうか。
●CD-R/RWもしくはDVD-R/+R/-RW/+RW/DVD-RAMなどの光学ドライブ
パソコンに専用のドライブがないと使えませんが、最近のメーカ製パソコンではほとんどパソコンでこの機能が搭載されています。パソコンに装備されていれば、比較的安価なメディアを購入するだけで、ある程度のデータ量をバックアップできます。
一度保存すれば比較的長期保存が可能であり、思い出の大事な写真などを保存して押し入れにしまい込む、などの用途が考えられます。ただしこれについては粗悪なメディアだと数年で駄目になるという情報も結構あるので、過信は禁物です。
一番信頼性が高いのは「DVD-RAM」のようで、十年オーダーで保存したい場合にはそれが良いでしょう。詳しいことはネット上で調べてください。
メディアとしては比較的安いので他人などに渡したりする場合も便利です。
欠点としては転送速度が遅いので保存に時間がかかる上、CD-R/RWの場合が700MB、記録型DVDの場合でもせいぜい3~4GBと、HDDに比べると容量が少ないです。しかも書き込み中はパソコンの負荷が大きく、書き込み失敗を避けるためにも他の作業が困難になります。
その結果、日々のバックアップやシステムのバックアップには向きません。
CDメディアはフロッピーディスクの後継として普及したものの、しかし書き込み用の媒体としてはフロッピーディスクより遥かに不便なのが現状と言えます。
個人的には日々のバックアップ先とはあまり勧められません。前述したように長期に渡って保存したい資料を念のために保存しておく、などの場合にはよいと思います。
●フラッシュメモリ(USBメモリ、あるいはSDカード、コンパクトフラッシュ、スマートメディアなどなど)
USBメモリは直接パソコンのUSBスロットに差し込めるフラッシュメモリです。
容量が少なめで256MBから1GB、2GB、4GBなどです。容量が多いモノはまだまだ値段が高いですが、将来的には安くなる可能性もあり今後が期待できる製品です。転送速度が比較的速いこと、機器自体が小さいので持ち歩きなどには便利なことがメリットです。
最近では1,2GBのものも数千円で購入できるようになっているようです。
昔のフロッピーディスクに近い感覚で使うことが出来、用途的にはその後継と考えて良いでしょう。ただしCD/DVDなどのように長期保存の媒体としては想定されておらず、FDが磁石を近づけるとデータが壊れるなどの危険性があったように、信頼性についてもそれと似たようなものと考えておけば良いでしょう。
[バックアップが必要そうなものをメモする]
以下、考えられそうなものを挙げておきます。
●メールに関するデータ
・アドレス帳
・メールの中身
・メールアカウント=プロバイダー登録内容
●ホームページ閲覧ソフト(所謂ブラウザ)のブックマーク、お気に入り
●マイドキュメントにあるデータ
●音楽に関するデータ
・CDなどから取り込んだMP3など
・WindowsMediaPlayerのデータ(バックアップできるか不明)
・iTunesのデータ(バックアップできるか不明)
●年賀状のデータ(例.筆まめ)
・文面データ
・住所録データ
・送り主のデータ
・ラベルのデータ
...などなど
●生活、届け出関係のデータ
・家計簿のデータ
・確定申告のデータ
...など
●画像に関するデータ
・デジカメの画像データ
・画像閲覧ソフトに関するデータ(アルバム、設定など)
・デスクトップテーマに関するデータ(壁紙、アイコン、wavファイル、などなど
・自分がスキャン取り込みしたデータ
・ネット上から拾ったデータ
....などなど
●ソフトウェア関係のデータ
・ダウンロードしたフリーソフト、シェアウェアソフトの圧縮されたままのデータ
・使っているフリーソフト、シェアソフトの設定データ
・ホームページ作成に関するデータ
・電子地図帳のデータ
・ゲームのセーブデータ
・DVD再生ソフトで登録するお気に入りのシーンなどのデータ
・・・・などなど
●IME(日本語変換ツール)における辞書
[バックアップの方法]
上記で挙げたデータですがバックアップ方法はソフトによって様々です。単純なものはファイルをエクスプローラでコピーするだけです。
以下、各ソフトについてバックアップ方法を書いているページを紹介しておきます。
●メール関係のバックアップ
・Outlook Express のデータのバックアップおよび復元方法
http://www.hinocatv.ne.jp/~s_h_r/pc/outlook.htm
●ブラウザのお気に入りデータ
・お気に入りをバックアップしてみよう
・お気に入りのバックアップ
http://www.hinocatv.ne.jp/~s_h_r/pc/Delicate_technique/favorites.htm
●IMEの辞書
・IMEのユーザー辞書の移し方は?
http://www.mebius-faq.jp/faq/1030/app/servlet/qadoc?002364
パソコンを使っている限り、重要なデータは日々変化していくと思います。そのような場合、バックアップも日頃から定期的に取っておかないと不十分な場合が多いです。
世の中には便利なフリーソフト、あるいは安価なシェアウェアソフトがたくさん出ており、日々のバックアップにはそれを活用することをお勧めします。
それらは以下で紹介されていますので、自分にあったものをお探しになると良いでしょう。
「Vector」のバックアップツール紹介
http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/file/syncbackup/
これらのソフトの多くは、バックアップをとっておきたいファイルやフォルダと、バックアップしたい保存先を事前に登録しておき、バックアップを簡単に出来るようになっています。
特に「以前のバックアップの時に比較してどのファイルが更新されてどのファイルが新しく作られたか」ということを調べて、新しいデータだけ上書きする機能(一般には「同期」などと呼びます)が備え付けられているものが多く、その機能があると定期的なバックアップの時間を短縮できます。
ちなみに私自身が使っているソフトですが、シェアウェアですけれども
CopyTo Synchronizer
私は愛機のモバイルノートと、デスクトップパソコンの間で同期をとることが多いのですが、このソフトは同期をとるためにも、バックアップをとるためにも利用でき、速度も速く、機能も充実しています。2006年末現在1050円だそうですが、使いこなせれば気分的には3000円以上の価値はあるような感じです。
ただし、単純にバックアップを簡単にしたい、というパソコン初心者場合には複雑に感じるかもしれません。
WindowsXPにする前は、同期ソフトとしては
WinSync2000
MediaKeeper for Windows
を使っていました。
しかしWindowsXPのリリース当時、それらのソフトでは同期の速度が極端に遅くなってしまったため前者の「CopyTo Synchronizer」に乗り換えましたが、それらも今はきっと改善されていることでしょう。
ではバックアップを日々心がけて後悔のないパソコンライフを送って下さい♪
[参考になりそうなリンク先]
・バックアップ講座
・バックアップ情報館
http://allabout.co.jp/computer/notepc/closeup/CU20020804/