(つづき)
SA1Fからまだ二ヶ月も経たない7月下旬、私はSH6を購入したわけだが、ようやく満足な環境に至るまで、3週間あまりを費やすことになる。
三國志8の画面。三國志8については先代愛機のBIBLO MC/30でも
概ね問題なく出来たので、特に目新しいわけでもない。
リバーススタイル(ピュアタブレット)で出来るのがちょっと新鮮?
ちなみにこのゲームを初めとしてKOEIゲームのVista対応については
各種不具合が出ている。
三國志8の場合にはBGMがリピートしないというもの。
場面が替わったり、BGMの設定を一端OFFとすると再開するので
個人的には許容範囲か?
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[「リカバリ領域=OEMのVista」利用の失敗]
HDDを換装して使うユーザにとって、SA1FとSH6で異なる大きな点がある。それは換装をする場合、SA1Fでは事実上、付属のOEM版XPを使うというのが困難だったことだ。
一般的な話をすると、一昔前はメーカー製パソコンに付属のOSというのは「リカバリCDROM」などで提供されたのであるが、昨今はHDD内のリカバリ領域なる部分として作られるようになっており、その部分は通常のWindowsからは見ることが出来ないようになっているのだが普通だ。
その結果、ハードディスクを交換した場合に、そのリカバリ領域を使うことが困難となった。
SA1Fの場合、特殊なツールを使えば可能だったようであるが、そこで書いていた内容は当方からすれば極めて難易度が高かった。
それに対して、SH6ではこの点が極めて改善され、特殊なツールソフトを使わなくても、リカバリ領域を新しいHDDに移し、そこからリカバリをして付属してきたVistaをインストールすることがさほど困難でなくなった。詳しいやり方は以下を参照してほしい。
工人舎 SHシリーズ/リカバリ
http://pc.usy.jp/wiki/index.php?%B9%A9%BF%CD%BC%CB%20SH%A5%B7%A5%EA%A1%BC%A5%BA%2F%A5%EA%A5%AB%A5%D0%A5%EA
だがこのやり方に私は失敗した。どこが失敗したかというと、私はSA1Fで使っていたHDD(160GBのHDD)をそのまま使うこと、具体的には個人的なデータが入っている、すなわちシステムには無関係な領域をそのままで使うことを最優先しており、しかも
C、D、E、F
という(のに該当する)パーティションに分けていた。ところがその結果、リカバリ領域からのリカバリの際に、期待するパーティション(Cドライブとなるパーティション)へシステムファイルが展開されず、システムファイルがDに展開されてしまう。しかし言うまでもなく、リカバリでシステムドライブになるのはCドライブであるから、うまく起動が出来ない。
Dに展開されてしまう理由は、どうも4つのうち、その領域だけ、プライマリパーティションではなく、拡張領域として作られたかららしい。
XPのCDROMなどを使って、領域作成をし直すことも試みたが結局うまくいかなかった。HDDをもう一度取り出してデスクトップパソコンに接続して領域を作り直す方法は残っていたが、あまりそのことに時間と手間をかけたくなかったし、それ以上に私はもともとWindowsOSについては、最上位版を求める傾向にあるため、遅かれ早かれ、Vistaでも別な版に書き換える可能性が強かった。
そこで付属の、すなわちプレインストールされているVistaを使うことには執着しなかったのだ。
[とりあえず手持ちのVista DVD-ROMでインストール]
結局、私はデスクトップパソコン用に持っている、Vista Ultimateパッケージ版を利用してインストールすることにした。
無論、このパッケージ版の権利(ライセンスキー)を、デスクトップパソコンとSH6の両者で使い続けることはライセンス違反である。しかし実はVistaではライセンスキーを入力しなくてもインストールすることが出来てしまうのだ。すなわちインストール後のライセンス認証の際に、問題のないライセンスキー(プロダクトキー)を入力すれば良いのだ。
「ここが変わったWindows Vista 100連発
第42回 プロダクトキーなしでもインストールできる」
http://ascii.jp/elem/000/000/028/28953/
しかもその場合、インストールするバージョン(Ultimate、Business、Home Premium、Home Basic)をインストールの際に選択することが出来る。
自分としては最終的に使いたいところのUltimateを入れるか、本来プレインストールされているところのHome Basicをインストールするか迷ったが、ダメ元でOEM版のライセンスキーを入れてHome Basicでインストールしてみた。これでとりあえずインストール出来た。
後のことになるのが、結局やはりパッケージ版のVistaでOEM版のライセンスキー(プロダクトキー)を使い続けることは出来ず、ライセンス認証がそのままでは出来なかった。それに関しては後述する。
[SH6ファーストインプレッション]
さて、そのようにしてWindows Vista HomeBasic版をインストールして最初に触った感想、所謂ファーストインプレッションを述べたい。
まず、私はSA1Fを持っていたのに、 SH6を改めて買って良かったと思ったこと。
良かったと思っている順に書く。 上に書いていることほど自分が重視していたことである。
- SA1Fで壊滅だった、DirectXを使うKOEIゲームがプレイできたこと。(ただしXGA必須の三國志10は予想通り無理だった。)
- PSのエミュレータCVGSのXPパッチ付きが何の問題もなく動き、SA1Fよりもむしろ快適に動いたこと。 (デスクトップパソコンのVista機でCVGSに不具合が出ていたのだが、Vistaのせいだと思ったらハードウェアが原因だったらしい。ちなみにSA1FでのCVGSの動きは8年前のパソコンBIBLO MC30よりも若干悪いくらいであった。)
- ビューアLinarやVixでのデジカメ画像などのサムネイル作成がMC30、SA1Fよりも明らかに早くなった。(これについてはMC30でもSA1Fでもかなりストレスが溜まるようになっていた。)
- GoogleEarthが快適に動かせるようになった。(SA1Fでは重たすぎて話にならなかった。)
- LOOX Pの時(店頭での使用)から思っていたが、VistaはXPタブレットエディションを統合しただけあって、タッチパネルでの使用は、特に右クリックが快適。(→後にHome Basic版だとTabletPC機能はごく一部に限られていることが判明。上位版の快適さは更に上だった!)
- MeというかDOSのゲームを動かすためにMeを導入するべく、VirtualPCを導入した。(ただしゲーム自体はまだ未検証。)
- HDD換装の為の分解が少し楽になった。
- キーボードのキーの配置が打ち易くなった。(私はカバーをかけていたこともあってタッチ感はよく分からないのだけど、SA1Fには少なくともキー配置はおかしい=普通と違うものが何カ所かあった。)
- 手提げに出来るオリジナルストラップ。こういうのすっげー欲しかった。モバイルパソコンは普段、大きなバッグの一ポケットに入れて持ち運ぶにはいいにしても、そこから街中でパソコンを抱えたままふらふらしようという時に、手に抱えたままなのは鬱陶しく、さりとてカバンの中にしまうのは(頻繁に出し入れするので)面倒くさい、という場合があり、そんなときに簡単に持つ方法が欲しかった。
(書泉で3冊以上の文庫を買ったときについてくるビニールバッグがぴったりだったのだが...) - 何はともあれ、Vistaが動くようになった。
私は実は、結構新しいWindowsOS好きで、XP登場の時には98がプレのBIBLO MC30に真っ先に入れていたような人間だったが、モバイル愛機としてBIBLO MC30を気に入っていたので、ノートパソコンでのVista導入は当分先だろうと諦めていた。(デスクトップパソコンではUltimateパッケージ版導入済) - TVを一切見ない私はワンセグは不要なものであったが、しかし同時に「モバイラー」である私は、ワンセグなるものを持ちたいという潜在的要求があり、ちょいテレなどがずっと気になっていた。それらが10万円のパソコンに内蔵とは結構すごい。
- Webカメラがついている。ただし画面の上についているのでデジカメとしては使うことは極めて困難。こんなのがついていても結構不毛な気がするがないよりは楽しい?
- SA1Fでは昨今のDVD再生ソフトでは重たすぎるので、BIBLO MC/30時代と同じく、WinDVD arena2、PowerDVD2000を使っていたのだが、もう少し新しい再生ソフトが使えるに違いない。どーでもいいけど
どーでも良くないこととして付属のWinDVD8はやはり少々重たいようである。せめて添付ソフトくらい、身の丈にあった軽いものを導入してほしいものだ。
次に実際に使ってみてSA1Fに比べて劣ると思ったこと、あるいは期待していたのにちょっと残念だったこと。
- SA1Fのプレビューモードで1024*768が表示できるのはやはり偉大であった。2ちゃんねるでも書いている人がいるが、1024*600だとウィンドウのOKボタンなどが隠れてしまうものが得てしてある。そんなときに縦が600MAXは厳しい。
また、SA1Fでは800*480のモードがあったのも良かった(といってもそれが標準だが)。文字の大きさ的にはそれがちょうどよい時もたまにある。 - ゼンリン電子地図帳9での画面移動がなぜかSA1Fの時より遅い気がする。なぜ、なぜ、なぜ!?Vistaのせいか!? (総じてBIBLO MC30、SA1F、SH6でのゼンリン電子地図帳9の動作はどれも五十歩百歩かも。)
- 竹本泉のパソコンコミック(?)「クリックのひ」がなぜか遅い気がする。Vistaのせいか!?
- 4.バッテリーの持ちがかなり悪そう。2時間半程か?(MC30は4時間だったのに!)
- スピーカーの位置はSA1Fの方が個人的に好き。
- SA1Fより意外に一回り大きい。たまたまスーパーで買った、 SA1Fにぴったりサイズのショルダーバッグに入らなかった(汗)
今回のブログは購入後、一ヶ月後に書いているが、上記の感想はインストール後にまもなく書いてmixiに投稿した内容である。
[XPのインストールはとりあえず見送り]
ちなみにSH6シリーズはプレインストールOSがWindowsVistaなのであるが、有志のユーザによって、WindowsXPもなんとか導入できることが確認されている。
工人舎 SH6 Windows XP / 2000 化
http://pc.usy.jp/wiki/index.php?%B9%A9%BF%CD%BC%CB%20SH%A5%B7%A5%EA%A1%BC%A5%BA%2FWindows%20XP%B2%BD
とりあえずVistaを導入した私であるが、覚悟していたように「もっさり感」があるのは否めない。XPであればもう少しサクサク動くであろうし、そういう報告もある。
ということで、XPを導入してみようと思うこともしばしばあったのであるが、とりあえずは現在のところ見送っている。その理由は
- 私は長らくモバイルパソコン=愛機をXPで使っていたのであるが、それらで使っていたアプリケーション、フリーソフト、ゲームのかなりが(特に自分にとって重要度が高いものが)ほとんどVistaで支障なく動いたこと。
- SH6のXP導入には不具合が報告され、快適さが少々劣る部分があるらしいこと。
- Vistaは標準でXP TabletPCエディションが統合され、タッチパネルパソコンではXPより快適になっている(もっとも後の記事で書くようにHome Basicでは不完全なのだが...)
- 散々書いているようにXGA(1024*768)のゲームがタッチパネルパソコンで出来るようになることが夢なのだけど、こんなニュース(「Windows XPマシンは08年1月31日に生産終了」)がある現在、来年出るらしい「Ultra Mobileプラットフォーム(コード名Menlow)」でのXPへのサポートがされない可能性があり、いずれにせよVistaへの移行は避け難いこと。
などである。
[そして...]
というわけで、この後、しばらくVistaのHome Basicを使っていたが、パッケージ版でインストールしたHome Basic版がOEM用プロダクトキーでライセンス認証できなかったことや、私がもともと、OSは最上位版を求めるタイプなため、数週間後にWindowsVista Ultimateパッケージ版を導入することになった。(つづく)
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[「リカバリ領域=OEMのVista」利用の失敗]