前回はGPSレシーバやGPSロガーを使うなら是非「カシミール3D」がお勧めであることを書いたのだが、断固としてそれをお勧めできるのは基本的にはフリーソフトということもあって値段的にも費用対効果が大きいと思われるからであった。
それに対して今回お勧めするのは企業が出している一般のパッケージアプリケーションである昭文社の「SuperMappleDidital(スーパーマップルデジタル)」だ。
私としてはこの「SuperMappleDidital(スーパーマップルデジタル)」は「性能的には」カシミール3Dと同等、というか劣らないくらいお勧めしたいと考えている。それはカシミール3Dでは(未だ)出来ない機能がそれなりにあるからで、GPSを楽しむにはかなり利用できる。
ただ如何せん、全国版を買うと値段が1万円ほどする。私としては十分に1万円だけの価値はあると思うのだが1万円という額は決して小さくないので、カシミール3Dと比べるとコストパフォーマンス的に優れているとは言い難い。
ともあれ今回はその「SuperMappleDidital(スーパーマップルデジタル)」を紹介したい。特に今回は同じようなオフライン用地図ソフトのゼンリン電子地図帳Zi9(2007年のもの)やカシミール3Dと比較しながら紹介しようと思う。
[スマートフォンの友人も同じ製品を使っていた!
もともと私がGPSに目を向けるようになった切欠は友人がGPSつきのイーモバイルスマートフォン
を買ったからだとこちらの記事で書いたけれども、インターネットに繋げずにGPS機能だけを無料で使おうとすると地図ソフトは自分で買わなければならない。その時に買ったソフトが後で聞いたらこの製品(の古いバージョン)であった。
というのもこの製品は基本的にはパソコン用ソフトなのだけれどもこちらで書いてあるようにPDAで使うための地図を取り込むことが出来るのだそうだ。
私はPDAもスマートフォンも持っていないのでこの機能については紹介できないがそれらをお持ちの方はその点だけでこのソフトを買う人もいるくらい、ユニークな機能であることは知っておいて損はないだろう。
[これでもGPS再生!]
カシミール3Dの時にはどんなことが出来るかを最後の最後で紹介したが今回は焦らさずに最初にお見せしよう。やはり昨今流行の動画でお伝えする。
見られない方のための書いておくとカシミール3Dの時と違って3Dの風景は見ることが出来ないものの、やはり「GPS再生」ということで、GPSの経路を現在地を中心に少しずつ進めて鑑賞することが出来る。
カシミール3Dと異なる「GPS再生」の機能としては以下のようなものが挙げられる。
- GPS再生は音楽プレーヤーでの「再生/一時停止ボタン」みたいなやつで、途中の一時停止が出来る。(カシミール3DでのGPS再生は一時停止出来ないようだ。)
- GPS再生の速度は地図の縮尺に合わせて自動で変更され、すなわち縮尺が大きい(狭い地域を拡大して見る)と速度が遅くなり、縮尺が小さい(広い地域を全体的に見る)と速度が速くなる。その結果、GPSの経路が歩きの時のものでは拡大して歩くスケールの速度で、飛行機の時のものでは縮小して飛行機の速度でGPS再生が出来る。もっと言えばすっ飛ばしたいときは縮小して、細かく見たいときには拡大すれば良い。ただし、うっかり縮小しすぎるとじっくり見たかった部分もすっ飛ばしてしまい、一瞬で終わってしまうことが得てしてある。
ともあれ、カシミール3Dでは速度が最初に「○○倍」と指定してそれが不変なのとは異なる。(必ずしも断定は出来ないが個人的にはSMのほうが便利なように思う。
kうぇい
- では位置座標情報が入った写真を地図上に貼り付けることが出来るのだが、GPS再生で現在地が貼り付けた写真の近くを通った場合にその写真を表示してGPS再生を中断するという「寄り道」的な表示が出来る機能がある。しかもその際に写真表示の為に一旦GPS再生を停止するか、あるいは写真を表示するだけで止まらずにGPS再生は継続するかを選択できる。
これはGPS再生をしながら各地点で撮った写真を順々に見ようとする場合に非常に便利で、一緒に行った人々やあるいはそうでない人々にどんな旅行だったかを説明する場合には非常に便利な機能である。
カシミール3Dでも写真は貼り付けることが出来るのだが、普通であると画面上にサムネイルでは表示されず、カメラアイコンになってしまうし、サムネイルは「デジカメプラグイン」を導入すると見られるようになるのだが、GPS再生とはうまく連携しておらず、GPS再生をしながら順々に写真を見るというのが出来ない。(そもそもカシミール3DでのGPS再生は途中で中断できない。)
- 再生はルート、トラック単位で実行。すなわちルート(トラック)の開始位置から始まり、ルート(トラック)の最終地点で終わる。(カシミール3Dでも同じ。)