この記事は私がmixiに招待する際に、招待された方に読んで頂くためのものとして書きました。
[ネット上のコミュニケーションツールの過去]
インターネットをコミュニケーションツールとして考えた場合、その使い方には大きく分けて二つあります。
1・ネット外で知り合った見つけた友人達あるいは家族とのコミュニケーションに使う。
2・インターネット上のコミュニケーションで、同じことが好きな人、同じ事に関心を持つ人をみつけたり、あるいはネット上で自分の意見をオープンにしてそれについて議論しあう。
以上の2つです。
ネットを使っている人は大変多くなっていますが、2番の使い方をしている人はむしろ少数なのではないか、と感じます。私のネット外での周りではホームページやブログを持っている人、Web掲示板などに書き込んでいる方はとても少ない感じです。
けれども、私・高崎自身がインターネットの楽しさとして真っ先に注目したのは、まずは2のようなものだったのです。これはインターネットを始めてから10年になる今でも同じです。
さて、そのようなインターネット上のコミュニケーション・情報交換のシステムとしては
・USENETニュースグループ
・メーリングリスト
・Web上のホームページの掲示板
などがありますが、早くからニュースグループがspamとウイルスで事実上壊滅、その後ネットコミュニケーションの場として機能していたメーリングリスト(ML)も明確な原因は不明ですが衰退し、同じ趣味のサイトや掲示板も分散する中で、同好の人たちが、セキュアな(信頼できる)環境で情報交換をするのがなかなか難しくなっています。
[SNSの登場とmixi]
そんな中で
ソーシャルネットワークサービス(SNS) Google検索結果
というシステムが2003年に登場し、日本でも広まりつつあります。SNSについては各種サイトを参考にして下さい。
・ソーシャルネットワークってなんだ?
・ソーシャルネットワーキング・サービス
これは、いわば信頼できる知り合いをそのネットワークに呼び込んで「友達の輪」を広げていくシステムです。たとえば日本では最大規模のSNSである「mixi(ミクシィ)」のシステムでは、誘ってくれる人(招待してくれる人)がいないと登録・参加することは出来ません。
さて、私も2005年2月にmixiに招待されて入ってみたところ、大変気に入りました。SNSの面白さはいろいろな点があると思いますが、まず私が特に気に入ったmixiの特徴は「コミュニティ」と呼ばれる特定の話題に対する「コミュニケーションの場所」の多さです。
かつてのニュースグループやメーリングリストも多くの場所がありましたが、それとは比較にならないくらい、たくさんのコミュニティが出来ているのです。
もし現在のインターネット生活の中で
「○○について興味を持っているんだけど、なかなかその情報を得られるメールマガジンやML、サイトや掲示板がなくてねー」
という場合には、既に多くのコミュニティが出来ていますので、是非mixiに参加してみて下さい。自分の興味のある対象のコミュニティがあるかもしれません。というか多分きっとあります!
でもどんなのがあるかも、とりあえずmixiに登録しないと調べられません。
[注意点~参加の際に登録する名前、実名?]
ただし注意点があります。
このMIXIへの登録では「ニックネーム」と呼ばれる「ハンドルネーム、ペンネーム」を記入する部分がある一方で、プロフィールの中では実名を記入することになっており、このプロフィールの実名はそのまま開示されます。
このSNSというシステムは本来、信頼できる人々を芋蔓式に呼び込んで、信頼できる人々の輪を大きくしてき、その中で知り合いを増やしていく、という形ですので「実名」を入力させることは参加者のモラル維持を期待する上で重要であり、私もそれが正しいあり方だと思っていますが、実際にはインターネット上で実名を名乗ることの抵抗が強いのか、その記入部分も結局「ハンドルネーム、ペンネーム」にしてしまう人が多いようです。
その為に結局、本当にそのネットワークに加わっている人々全員(100万人)がどれくらい信頼できる人々なのか、怪しげなものとなっています。
ということで、あなたが参加する場合、今までネット上(Web上、オープンなML上など)で実名を名乗ることに慣れていないならば、厳密に正しい実名を名乗る(登録する)のは「とりあえず」避けて自分の名前を少し変えた仮名などを名乗ることを勧めます。
そして実際にしばらくそこで活動して実名を名乗っても支障がないと感じたら、名前を実名に変えれば良いでしょう。「ニックネーム」は無論のこと、実名を入れるはずの部分も後から何回でも変更できるようになっています。
ちなみに....
[mixiもしくはネット上で実名を名乗ること]
私は以前からネット上では実名主義を標榜してきました。
「spamの行方はどうなるべきか?~spamの行方とインターネット私論~」
の
「インターネットの快適性と実名主義」
そのような意見ですので、正直なところ、あなたにもmixiでは実名を名乗ってほしいと思っています。
けれどもその一方で、ネット上で実名を名乗らない人が大多数であり、実名を名乗る人たちがより大きな不利益を受ける可能性がある現在、あなたが実名を名乗ることでトラブルに巻き込まれる可能性も否定できませんし、私が信頼するあなたがそのような被害に遭うことは私も望んでいません。ですから、あなたの判断で「mixiは面白そうだけど実名を名乗るのは怖い、リスクが高い」と感じられたのなら継続して仮名をお使いになることも仕方ないと思っています。
それにもともと、私が実名主義で期待していることは実名を名乗ることでもたらされる緊張感によるネット上の行動のモラル維持です。私がmixiに招待させて頂く方々は実名を名乗っているか否かに拘わらず、私が十二分に信頼させて頂いた方々であり、その行動を信頼させて頂いておりますので、実名を名乗って頂くことは必要がないという見方も出来ます。
(無論、実名を名乗る人が少しでも増えることで、ネット上でそういう風潮をもたらすための一助となるための仲間になって欲しい、という気持ちはありますが。)
ちなみにネット上で実名を名乗っていても、トラブルに巻き込まれることは希だと思います。ネット外と同様に、社会的に常識的な行動、理性的な態度を取っていれば各種トラブルに巻き込まれることはそうそうあることではありません。
2006/02/06 改訂
最終更新日 2006年2月5日 10時48分