WindowsXPやWindowsVistaなどのWindowsOS製品には、サービスパック(SP)というものがあります。2008年前半にWindowsXPではServicePack3(SP3)が、WindowsVistaではSiervicePack(SP1)の提供が予定されています。
ここではサービスパックが何かについて解説し、参考になる情報を提供します。
[そもそもSPとは?SP2とは?]
そもそもServicePack(サービスパック)とはなんでしょうか?
パソコンのソフトウェアとは現在、一般に完全・完璧な製品というものはなく、日々ソフトメーカにより改善が図られています。その代表がOS(オペレーティングシステム)のアップデートであり、マイクロソフトのOSであるWindowsの場合、ユーザはWindowsUpdateというサイトで日々のアップデートデータや修正パッチなどを入手(ダウンロード)し、インストールします。
「改善」と書きましたが、パッチと呼ばれるデータはOSにあった安全上の欠陥(所謂セキュリティホール、ウイルスやワームの感染原因となる)を補う意味が強くありますので「これ以上、良くならなくていいや」ということでユーザが勝手にアップデートを止めて良い性質のものではありません。
このアップデートは2007年後半現在、短ければ数日おきに、長くても数週間毎に行われ、また現在ではユーザが意図的にWindowsUpdateのサイトを訪問しなくても、OSの設定で自動でWindowsUpdateのサイトにアクセスし、DLとインストールが行われるようになっていることが多いです。
アップデータやパッチというのは少しずつ加わるものなので、これを数年続けていた場合、数十数百のアップデートを適用することとなりますが、このようなことは不便をもたらします。
- パソコンをリカバリ(OSの再インストール)を行った際、数百ものアップデートをするのは時間がかかる。
- それだけの数になると重複や不整合が出やすい。
そこでアップデートデータがある程度溜まった場合、これを大きなものとしてまとめ、また、その他の改善点などの機能も加えたものがサービスパックです。すなわち単純に言えばサービスパックとはアップデータやパッチ(ソフト改善データ)のまとめ版、と考えれば宜しいでしょう。
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[XP、VistaのSPリリース状況]
WindowsXP 2001/10リリース
WindowsXP SP1 2002/09リリース
WindowsXP SP2 2004/09リリース
WindowsXP SP3 2008前半リリース(予定)
WindowsVista 2007/01リリース
WindowsVista 2007前半リリース(予定)
WindowsOSのServicePack提供状況についてはマイクロソフトの以下のサイトで閲覧することが出来ます。
(日本語)
[サービスパックは基本的に無料]
前述のように、サービスパックはウィンドウズアップデートデータやパッチの集合なわけですが、それらにはOSの欠陥改善という意味合いも強いため、基本的にサービスパックは無料です。
すなわちたとえばWindowsXPを買った人は(パッケージ版、DSP版、OEM版に関係なく)無料でSP2(SP3)を入手、インストールすることが出来ます。
入手の方法は原則、WindowsUpdateのサイトから行います。他のアップデートと同様に、ダウンロードとインストールを一括に行うことも出来ますし、ダウンロードセンターからSPのファイルをダウンロードし、その後にインストールすることも可能です。
WindowsXPのサービスパック2ダウンロードは以下から出来ます。
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=049c9dbe-3b8e-4f30-8245-9e368d3cdb5a&DisplayLang=ja
[SPリリース後にパソコン、OSを買う人は注意!]
前項のようにサービスパックは基本的に無料なのですが、それでもSPリリース後にパソコンやOSを買う人は注意が必要です。SPリリース後は一般的にServicePackが適用されたOSが販売され、これは一般的に「ServicePack適用済」「SP適用済」などと呼ばれることが多いです。
しかしサービスパックリリース後に売られるパソコン・OSパッケージでも、SPリリース前に作られたパソコン・OSパッケージであればSPは適用されていませんので、ユーザが購入後にサービスパックを適用しなければならなくなります。
後述のように、サービスパックは近年容量が増大しており、インストールにも時間がかかります。また、サービスパックの適用の際、希に不具合が発生し、うまくバージョンアップできない場合があるなど、パソコン初心者やパソコンが苦手な人にとっては敷居が高いものになっています。
よって、パソコンがあまり得意でないという人は、SPリリース後はきちんとサービスパック適用済みのパソコン、OSを買うことをお勧めします。
逆に、そんなこんながあるので、SPリリース後にはSPが未適用の以前のパソコン、OSパッケージは価値が若干下がるため、ServicePack適用済みのものよりも安く販売されている可能性があります。もし手間や面倒をかけても安く入手したいという方はそれを検討なさるのも宜しいでしょう。
仮に、あくまで仮にですがSP未適用のものを買ったために、いろいろ調べたり、取り組んだりして、SPを適用するのに10時間かかると考えた場合、時給1000円として1万円の労力がかかることになりますが、それだけ値段の差がつくことはOSパッケージ版の場合にはまずないでしょう。
[SP適用の注意点~ファイルサイズと時間]
近年、OS自体のファイルサイズが大きくなっていますが、そのためにサービスパックのファイルサイズも増大化し、ダウンロードやインストールにかなり時間がかかるようになっています。
WindowsXPのSP2は2004年リリースですが、そのファイルサイズは280MBもありました。ブロードバンド環境ではないとダウンロードはきついでしょう。実際、XPのSP2リリースの際には無料でCDROMの配布なども行われました。
・Windows XP SP2のCD-ROM配布開始、週末のイベント情報も
http://journal.mycom.co.jp/news/2004/09/17/016.html
また、インストールにもかなり時間がかかります。半日はかかるとみて、休日に取り組むことをお勧めします。
なお、ファイルサイズが大きいと言うことはそれだけハードディスクの容量を必要とします。ダウンロード、インストールの前には容量の空きを確認しましょう。
[Tips] 「ディスクの空き容量が不足しています」などで困った時
https://blog.stakasaki.net/article/200608article_7.html
[パソコンを再インストールする可能性のある方々へ]
以下は自分が以前に書いた
前述のようにサービスパックは一般にWindowsUpdateから行うわけですが、WindowsUpdateで導入しようとした場合、それをするたびごとにダウンロードをしなければならないという面倒な点があります。
これを避けるため、インストールを複数回以上する場合にはサービスパックを別途ダウンロード・保存し、しかももともとのOSのCD-ROMの中身と合体させておくという方法があります。このようにして得られたCD-ROMを一般に「ServicePack適用済CD-ROM」などと呼びます。(なお、前述の通りその名称はServicePack公開後にマイクロソフトが売り出したパッケージ版を指す場合もあります。)
サービスパック単体はダウンロードセンターと呼ばれるサイトでダウンロードできます。たとえばWindowsXP ServicePack2の場合には
「IT プロフェッショナルおよび開発者用 Windows XP Service Pack 2」
(大げさな名前だが気にしないこと)
という名前で登録されています。
以下、そのやり方について書いたサイトを紹介しておきます。(ただしWindowsXPの場合のみ。)
ここに書いてある方法が適用済CDROMの作成方法。ただし「Windows XP Service Pack 2 適用済みインストールイメージは Windows XP 以外で作成できない」という点に注意。
- Microsoftサイト
「Windows XP Service Pack 2 適用済みインストールイメージの作成方法」
http://support.microsoft.com/kb/884746/JA/ - Windows.FAQ – ウィンドウズ処方箋
「Service Pack 適用済みブート可能 CD-ROM を作成するには」
http://homepage2.nifty.com/winfaq/wxp/setup.html#1421
現在のWindowsOSはCDROMブート(CDROMからの起動)が出来るようになっている。このようなことが出来る為には、パソコンの側が対応しているだけではなく、CDROMもその対応になっていなければならないが、前述のマイクロソフトページの方法ではSP適用済みのブータブルCDにはならない。
上記のサイトでは単にSP2適用だけではなく、ブータブルCDにする方法も含めて書いてある。 - サービスパック(SP2)適用済み WindowsXP ブータブルCD用ISOファイル作成バッチファイル
便利なことにSP2適用済ブータブルCDROMを作るためのバッチを公開してくれている。 - フリーソフト「SP+メーカー」
http://www.forest.impress.co.jp/article/2004/09/06/okiniiri.html
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se332861.html
こちらはSP2に限らず、Windows2000もしくはXPのSP適用済イメージ(ISOファイル)を作るソフト。古川明人氏作成。 - XP Service Pack 適用済 ブート可能 CD を作成
- Service Pack 適用済みブート可能 WindowsXP CDを作成してみよう
http://garageoyaji.hp.infoseek.co.jp/PCDIY/WinXP_SP_BootCD_Make.html - Windows XP SP1a + α 統合
XPのSP2では不具合が出るのでSP1までが良いという人はこのソフトでSP1aとホットフィックスを加えたイメージファイルが作成できる。SP2が安定するまでとのこと。
[Windowsサービスパックについて参考になりそうなサイト]
上記で挙げたもの以外に参考になりそうなサイトを挙げておきます。
●Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載
●IT用語辞典 サービスパックとは
http://e-words.jp/w/E382B5E383BCE38393E382B9E38391E38383E382AF.html
●サービスパック 1(SP1)、サービスパック 2(SP2)って何のこと? (VAIO初心者コーナー)
http://211.125.129.204/support/special/beginner/dialogue/037.html
●「サービスパック(Service Pack)」 とは? (LENOBOサポートサイト)
http://www-06.ibm.com/jp/domino04/pc/support/beginner.nsf/btechinfo/SYB0-032FA9D
●Windows XP Service Pack 2(SP2)ウインドウズエックスピーサービスパック2 インストール方法(MB-Support)
http://mbsupport.dip.jp/xpsp2.htm
●窓の杜 【めも理と窓太のパソコン講座】第82回:サービスパックと家のリフォーム
http://www.forest.impress.co.jp/article/2004/09/13/madota82.html
●VistaのSP1とXPのSP3に関するニュースさまざま
・「Vista」、「XP」を下回るベンチマーク結果–SP1適用での性能向上率は2%未満
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20362400,00.htm
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コメント
パソコンは快適に使いたいものです
はじめまして。
レストア、PC自作、DIYを趣味でやっています。
一度立ち寄ってみてください。
よろしくお願いします。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kobitonokutsuya/