自作パソコンでしばしばありがちなのが起動時の不具合です。原因はいろいろ考えられますので、まずはどこが不具合を起こしているのかを判別しなければなりません。
その時の基本、セオリー、常套手段が所謂「最小構成」。
最小構成とは、パソコンの起動に必要な最低限のパーツ構成だけにするというものです。
具体的には
- マザーボード
- CPU(勿論CPUクーラーも)
- メモリ(一枚ずつ)
- 電源
- キーボード
- [ ビデオカード ]
- [ フロッピーディスクドライブ ]
の最低5つです。
括弧[ ]で括ったものについてですが、ビデオカードはマザーボードの画面出力機能がオンボードなら不要ですし、オンボードで無ければ絶対に必要です。
フロッピーディスクドライブですが、基本的には不要なのですけど、マザーボードの種類によってはFDDが接続していないと、BIOS起動途中で止まることがあります。その場合にはそれらしき表示が出ますので、FDDをつけましょう。この時、FDD側にせよ、マザーボード側にせよ、コネクタを上下逆につける所謂「逆差し」をしないように気をつけて下さい。
なお、キーボードについてですが、それをつけないと何も操作できないので、基本的にはつけて構わないのですけど、希にキーボードなどの入力端子に関する異常によりマザーボードの起動がうまくいかない場合もあるようです。よって全く起動しないなどの不具合の場合にはキーボードまで外して確認してみましょう。
また、メモリですが複数枚を使っている場合は極力1枚ずつそれぞれで試してください。さらにはスロットを替えてみるのも試した方が良いです。
ということで、まずは上の最小構成にして不具合がやはり起こるかを調べましょう。
不具合がもし起こるのなら、最小構成の中に原因があることになり、問題が絞りやすくなります。(これは別途書きます。)
上の最小構成にして不具合が起こらなければ、外したパーツの中に不具合を起こすものがあったことになるので、順々に取り付けていって起動を試します。不具合が起こりはじめたら、そのパーツが問題を引き起こしていたということです。
[慌てないでとりあえずは組立て直そう!]
最小構成で動かない場合でも
「CPU、メモリ、マザーボードが壊れたんだ、もうダメだっ」
と即断して諦めてしまうのはちょっと待って下さい。
自作パソコンというのは、ちょっとしたことで不具合が出てしまうことも少なくありません。すなわち数あるコネクタの差込が甘かったり、埃が悪影響したり、変なところにネジが挟まってマザーボード上の回路がショートしたりしている、なんてことにより、起動できなくなってしまうこともあるのです。
それを確認するには....まずは息を大きく吸って落ち着きましょう(^^;)。
そして最小構成を構成しているパーツ、すなわちCPUやメモリを慎重にマザーボードから外し、さらには一旦マザーボードをケースから外し、マザーボード上もしくはケースの中に溜まった埃などを綺麗に払う。そしてそれから最小構成に一から組立て直してみましょう。CPUの取り付けではグリスを使った方が良い場合もありますが、そこら辺の「自作の基本」はここでは割愛します。
そうやって、もう一度最小構成に組み立て直し、そしていよいよ天に祈って、起動=電源スイッチオン!それで動く場合も無きにしもあらず、それが自作パソコンの「自作」たる所以なのです。不幸にして動かなければ、最小構成を構成している基本パーツの故障を疑わねばならない羽目になります。
2005/12/29 初書き
2006/01/02 追記
2006/02/10 追記
2006/04/29 追記
2006/11/19 追記
最新追記部分は着色