[ネタ・ツリ]所詮EeePCはオコチャマ向けPC?「EeePCを斬る!(3)」

(「 EeePCは真の意味で『モバイル』と言えるのか?」からのつづき)
 ASUS(アスース)のEeePCの性能は果たして大人が満足出来る性能と言えるのか?その特徴の一つに解像度が800*480(WVGA)という点が挙げられる。

[推敲度 0/10]
(この記事を読んで「おいおい」と思った方は
注意書き」をお読み下さいませ
画像
本記事で紹介している、EeePCの解像度の場合に
画面がどのように表示されるかをお試しすることが得きるエミュレータ。
試しにmixiの画面を見てみると広告とタイトルで
めいっぱいなのが分かる。
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[解像度800×480ドットを斬る!]

 果たして800*480という解像度での画面ではWindows特にホームページなどはどのように見えるのであろうか?
 ここで面白いソフトを紹介しよう。
 解像度800*480というのはウルトラモバイルPC(UMPC)と呼ばれる、EeePCよりも更に一回り小さいモバイルコンピュータで採用されていることが多く、そのUMPCの普及を推し進めているマイクロソフトは、そのUMPCでの画面がどんな風に見えるかを試すソフトを提供している。

Ultra-Mobile PC Display Emulator


 このソフトに関するレビューは以下などにある。

・ウィンドウズ開発統括部

・米MS、“Origami”ことUltra Mobile PCの画面表示を確認できるソフトをβ公開
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/03/10/umpcdisplayemulator.html

 私が使っていた工人舎SA1F00Kという機種も、EeePCと同じ、7インチ液晶で解像度800*480であった。その時の経験から言うと、800×480ドットというのは正直、かなり辛い

 私がそれ以前に愛用していたのはBIBLO MC/30(8.4インチ液晶)で、その解像度は800*600(所謂SVGA)であったが、昔はその解像度はモバイルパソコンで極めて一般的であり、多くのサイトが最低限その解像度800*600で快適に表示されるようになっていた。
 だがここ数年、多くのWebサイトでは1024×768向けで作られるようになり、800×600(VGA)解像度では見辛いサイトが急速に増えてきている。

 ましてやEeePCの解像度800*480をや!
 かなり画面が狭く、多くのホームページが快適な表示がされず、横スクロールをせねばいけないサイトがしばしばある。

 特に昨今では左右にも上下にもバナー広告などが載っているサイトが多く、最初に見えるページは広告ばかり、しかも縦480ドットでは少しスクロールしただけで見たいところが通り過ぎてしまう、みたいな感じになってしまうのだ。

 ただし工人舎の旧SAシリーズではプレビューモードというのがあって、液晶は800*480でも擬似的に800*600、1024*600を出せるようになってた。まあそれらを使うと感じなどがぼやけてしまって実用的に使える場合とそうでない場合があり、実際には
800×480
800×600(SVGA)
1024×600(WSVGA)
1024×768(XGA)
を結構頻繁にその時々で切り替えて使っていた。

 だがEeePCでは標準機能としてこのような機能はないらしい。そうなると基本的に800×480で使うことになり、工人舎SAでそれを体験している身としては結構辛いと思う。

 が!実はちょっとびっくりなことに、ユーザ側(?)の方で、800×480を擬似的
800×600(SVGA)
1024×600(WSVGA)
1024×768(XGA)
に表現する方法が見つけられているようだ。

Eee PC発売記念(?) この小さいマシンでゲームを動かしてみよう――その3:FFXIも完壁! ついにゲームの起動にトライ
http://www.4gamer.net/games/046/G004621/20080125001/

 まあもっとも、工人舎SAの時もそうであったが、800×480の液晶で無理に解像度を上げると、文字がぼやけて非常に読みにくくなり、Webサーフィンでは使える場合と使えない場合がある。ということで過度にその機能を期待するのはお勧めしない。やはりこの点でも1024×600の液晶になった工人舎の新SAが個人的にはお勧めなのだが。

[(悪い意味ではなく?)お子様向けPCとしての意義]

 さて本記事ではタイトルにかなり過激な付け方をしたけれども、あながち、EeePCを貶める意味で「オコチャマ向けPC」と書いたわけではない。

 最初に紹介したレビューの中で、以下のレビューがなかなか優れている。

・レビュー:小さな筐体に豊富な機能を収めたAsus Eee PC
http://opentechpress.jp/developer/08/01/16/0145222.shtml

 話がずれるが、Web上に個人提供の情報が増える中、そうでなくても専門的なライターについても、書籍などに比べてお気軽極楽に文章をアップできるせいか、レビューと書いておきながら、碌に中身が充実しておらず、単に仕様を眺めただけの印象を書いているだけの「クソレビュー」も少なくない。

 まあ私の今回の一連の記事も、自分自身がEeePCを購入して、使い込んで書いたレビューではないので、人によっては「クソレビュー」の類だと思われるかもしれないが、少なくとも私は店頭でEeePCを触ったし、それ以上にEeePCととても仕様の似た工人舎のSAとSHを使い込んだ体験があるので、それほど無責任なレビューではないと信じている。

 閑話休題。
 上記で再度紹介したレビューは実は今回日本で販売されたEeePCのレビューではなく、海外製のEeePCを外国のLisa-Hooverさん(女性)がレビューしたものを日本語訳しただけらしい。だがその中身はかなり充実している。

 私としてはまずその中の第2ページ目

で、第一声

コンピュータを中心とした私のライフスタイルにEee PCを組み込むことができるのかを検証するため、1週間のまるまる大半を費やして、仕事と遊びの両方で使っているコンピュータの代わりに使ってみることにした。その結果は非常に残念なことに、私とEee PCは生活を共にする運命にはなかったことが判明した。

と書いていることを強調したい。今回の私と違って(翻訳がそうなのかもしれないが)控えめな言い方をしているけれども、要は「こんなパソコン使えねえ!」ってことなのである。

 だが加えて紹介したいのは、3ページ目だ。
http://opentechpress.jp/developer/article.pl?sid=08/01/16/0145222&pagenum=3

 すなわちこのLisaさんの息子さん達がゲーム機を投げ出してまで、このパソコンに夢中になってしまったのだ。
 夢中になった内容としては入っていたアプリケーション(マルチメディア系のアプリケーション群とか学習アプリケーション)などにも大きな理由があったようで、果たして日本版でそれらのソフトが入っているのかは疑問がある。(というか入っていなさそうだ。)

 だが、私自身が子供っぽいから分かるのだが、こういう小さな、どこでも持ち運べるパソコンというのは子供心を妙にくすぐるのである。そしてそこに書いてあるようにこの大きさは子供の手のサイズにはぴったりだろう。

 多くの人が感じているように、パソコンは昨今の世の中では必須のツールとなっている。企業の中で一サラリーマンとして働くにせよ、あるいは会社を運営するにせよ、パソコンを使った作業や情報収集は欠かせない。パソコンに関しては子供の時から十分に慣れ親しんでおくことに越したことはなく「教育」を重んじる親ならば積極的に買い与えて然るべき道具である。
 だが、気まぐれな子供のオモチャとして今までの十数万するパソコンを買い与えるのは多くの人は躊躇うに違いない(本当に教育の重要性を感じている親ならばそんなことないと思うが。)

 だがEeePCならば多くの官庁・企業で使われているWindowsが入っていても日本円で5万円である。5万円ならば子供への教育投資と思えば安いものではないか!しかも記憶装置は繊細で壊れやすいハードディスクではなく、SSDであり、これもまた子供向けのパソコンとしては優れている。

[A5ファイルサイズパソコンが溢れる世の中に...]

 大人用としてはEeePCをお勧めできない出来ない私・高崎であるが、子供に買い与えるパソコンとしてはEeePCは確かに優れているに違いない。そうやって買い与えられた子供達の中には、将来、より機能の充実したパソコンを望むときに、大きさは同じくA5ファイルサイズだけれども、性能の良いLOOX PやFlybook V5、あるいは光学ドライブまでついている工人舎のSRを希望する子供達がきっといる違いない。あるいはそれらの高性能なA5ファイルサイズパソコンの開発に携わるようになる子供ですらいるかもしれない。

 その結果、今の工人舎SH、SRシリーズ、LOOX P、Flybook V、レッツノートRシリーズよりも、より多くのメーカから多様なA5ファイルサイズパソコンが出るような世の中になる....A5ファイルサイズパソコンフリークの私はそんなことを夢想してしまった記事であった。

(→「たった4GBの容量でEeePCに何が出来る?」につづく

<この記事を読んで「おいおい」と思った方は
注意書き」をお読み下さいませ)>

2008/7/2 こちら記事コメントなどよりタイトル改訂(こちら:作成予定、参照)

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コメント

  1. もきち より:

    こんばんは、おひさしぶりです。もきちです。
    最近mixiの方はすっかりご無沙汰なのですが記事はたまに読んでいます。
    今回EeePCの話題ですが確かに同じように思うことが多いですね。解像度が800×480は厳しいのとHDDが4GBというのは何ともなりません。案の定買っては見たもののソフトが入らない、アップデートで容量いっぱいみたいな状況ですね。ソフトはSDにインストールすれば何とかなるみたいですがうまく動かないものや所詮現状では16GBまでということで限界が低い。まあ次の機種に期待という感じが否めません。
    ところでこの機種でも疑似表示が可能みたいですが面白い話題ですね。

  2. SASAKI Ichiro より:

    確かに長らくパソコンを使ってきた人には機能的につらい点が多いとは思いますが、たとえば携帯電話しか使ったことがなくパソコンとやらにいきなり10万円(以上)も出費したくない層や、逆にデジタルガジェットに5万円支払うことを何でもないと思う層には訴求力があるのではないかと想像します。
    いずれにしても価格込みで評価すべき製品でしょうね。

  3. amiga より:

    使いもしないのにレビューとか言うブログとかあるけど
    そもそも使いもせずレビューと言うのは可笑しいんじゃない?
    解像度をあわせた所で、所詮 見た感じが分かるだけで
    実際持ち出して使ってみないと、この手のモノは分からないと思うけどねぇ
    工人舎は嫌いじゃないけど、いかにもユーザーが敵対心もってるような状態はハタからみてて気持ちのいいものじゃない
    (電車の中吊り広告じゃないんだし)
    少なくともココはEeePCで普通に観れるよ

  4. デンバー より:

    EeePCに価格が近い工人舎SA5SX04Aはニコ動がまともに見えないぐらいCPUが非力なんだからむしろEeePCのほうが使いモンになるのでは?

  5. よしだ より:

    ニコ動なんてオタしか観ないもので評価されてもな。表計算、ワード、株取引なりHP巡回をしようとするとEeePCは相当ツライ