BluetoothでUSBな「GPSロガー兼GPSレシーバ」

 GPSロガーGPSレシーバが欲しくなったのだが....

[推敲度 6/10]
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 言うまでもないと思いますが(ってそうでもない?)GPS(グローバル・ポジショニング・システム、Global Positioning System)というのは「全地球測位システム」「汎地球測位システム」と呼ばれる、地球上での自分の位置を把握するシステムのことで、もともとは軍事用のものだったがカーナビゲーションに応用され、爆発的に広まったシステムです。

 カーナビ以外にもこのGPSを使った製品が多く出始めていますが、そのような製品の中でも私のブログではパソコンやPDAと一緒に使う製品(GPSユニット)を想定しています。すなわちハンディGPS(ポータブルGPS)については扱いませんが、そのことやあるいは「GPSロガー」と「GPSレシーバ」の違いなどについては別なブログ記事
[GPSとPC]GPSロガーとGPSレシーバー(GPSセンサー)の違い
でまとめましたので、そちらをお読み下さい。

[発端~友人がイーモバイルのEMonsterを買う]

 数ヶ月前。親しい友人がGPS目的でイーモバイルのスマートフォン(音声兼PDA端末みたいなもの)であるEmonster(S11HT)を買った。

 最初からGPS機能の使用が目的だとは聞いていたが、実際に会ったときによくよく聞いたら、本当にGPS利用と後は青空文庫をオフラインで読むのが目的だそうで、データ通信や音声通話については最低基本料金(1000円?)以上は極力使わないようにしているとのこと。

 イーモバイルはインターネットのデータ通信に特化したサービスで、それをどんなに使っても5000円上限くらいというのが大きなウリだというのに、そのことを全く無視した使い方を聞いて、相変わらずケチ(吝嗇)慎ましいなあ、とか思ってしまったのだがまあそれはともかく。

 GPSはインターネットとは無関係にGPS通信衛星の電波が入るところなら無料で使えるわけで、だからインターンネット利用を極力避けているその友人も使っているのだが、その時にGPS画面を見せて貰ったけどちょっとはへぇ~と思ったけど、GPSというのは基本的に屋内に入ると衛星が補足できず駄目駄目だし、Emonster(S11HT)所詮は画面が小さいし、正直、あんまり羨ましいとは思わなかった。

 まあ数ヶ月前にそんなことがあったのだが....

[会社に行くとき駅を乗り過ごした....]

 再就職して1年経つの立つのだけど、勤務先は地下鉄東京メトロH線のN駅であり、自宅の最寄り駅からは6駅である。その短い間に電車が超混んでいなければ例のごとくパソコンをするのだけど、つい先日までは「会社に行く時に」乗り過ごしたことはなかった。
(帰宅で乗り過ごしたことはあったような気がしないでもないが...)

 それがとうとうやってしまい、勤務先に行くときにいつも降りるN駅で折り損ね、次のK駅まで乗ってしまった
 K駅から職場に向かうのは初めての経験だ。

 会社自体はK駅から歩くのもそんなに遠くない。というかむしろ私が降りるN駅よりも近いくらいだ。しかも会社の人たちと飲みに行くの際に会社からK駅には何回か行っていた。
 だから「逆に」K駅から職場へ行くのも大丈夫だろう....と油断したのが悪かった。

 致命傷になったのは会社方面に向かうための地下鉄の出口番号だけはきっちり確認したものの、いつも慣れない地下鉄では必ず行う出口地図を眺めるという行為をせず、地上に出て歩き始めてしまったことだ。

 出口から数十メートル歩いたのだが見覚えのある場所にならないため、少々慌て始め、愛機モバイルノートを再び取り出して遅ればせながらゼンリン電子地図帳を見始める。しかも外は雨。

 当たり前な話、地図を見る場合にはまず自分の現在位置を把握する必要があるわけだが、とりあえず橋のところにいるのでそれを目印にしようとしたところ、なんと地図で見るとその駅の付近には橋がいくつもあり、現在位置がよく分からない。

 「うぎゃ~」と思い始めて、結局仕方なく地下鉄出口へ戻ろうとしたところで某銀行支店の存在に気がつき、ゼンリン電子地図帳での位置が判明。方向と道順が分かり、なんとか無事会社に....

....ということがあった。
 その時に
「なるほど、パソコンで電子地図帳を持っているのはそれだけでも便利だが、いざというときにはやはり自分の現在位置が正確に分かるGPSもあれば便利そうだなあ」
と痛感したのである。

[スマートフォンでのGPSデータはPCでは使えない?]

 で、最初は私もイーモバイル端末を買うことをちょっと考えた。以前に書いたようにすでに私はイーモバイルユーザなので(基本的には)端末を買い換えるだけで済む。
 だが私にとって電子端末といえばメインはあくまで愛機のA5ファイルサイズパソコン。GPSデータもパソコンで活用出来ないと面白くない。

 ということでイーモバイル端末とパソコンを接続してイーモバイル端末のGPSをパソコンで活用する方法について調べたのだけどそれに関するページがとんと見つからない。
 すなわちEmonsterをパソコンと接続してGPSレシーバー代わりにemonsterを使いたい(ちなみに個人的にはEmonster(S11HT)よりもH11Tの方が惹かれるのでそちらで良い)ということなのだが、これに関して述べてあるページがとうとう見つけられなかった。

 よってイーモバイル端末でのGPSデータは(リアルタイムで)パソコンでは使えないのだろう、と判断した。(本当かどうか知らんけど。追記:あとで前述の友人に聞いたら出来るはずと言っていたが。うーん。)

 しかもいろいろ考えているうちに思ったのだが、携帯電話やスマートフォンでGPS機能を働かせるとそれなりの電池を消耗すると思われ、そうなるとGPSの機能を連続で働かせるのは数時間が限界なのではないか。すなわち自分の位置座標を知りたい時にだけ、GPS機能を使う、ということになるに違いない。

 だが....

[GPSロガーとGPSレシーバー]

 その一方で、世の中には「GPSデータロガー」というものがあって、その電源を入れれば半日とか1日の行動軌跡を残してくれる便利なモノがあることを知る。

 すなわちそのデータをいろいろするとGoogleEarthやGoogleMapに行動した軌跡を表示したり出来るらしい。

 話は少し変わるが、私は人と話しているとそちらに気が向いてしまい、全く道を覚えられない性分があり「今日歩いたコースが分かれば便利だな」と思うようなことがしばしばある。GPS Data Loggerがあればまさしくこういうのを解決してくれるではナイカ!
 さらには車に乗ったときに実際に乗ったコースが後で確認できるのも便利&楽しそうだ。

 その一方で前述したような、リアルタイムに位置を把握したいという場合には「GPSレシーバー」機能が必要となる。

 「GPSレシーバ」の機能のみで「GPSロガー」の機能がないと、パソコンで繋いでいる時(しかもソフトを動かしている時)でないと軌跡が残せない。
 逆に「GPSデータロガー」の機能だけで「GPSレシーバー」の機能がないと後で自分の通ったルートは確認できても、リアルタイムに自分の位置を把握することが出来ない。
 私の場合には両方の機能のついた、パソコンと連携できる製品が良い、というわけだ。

 しかも~。

[なるべくBluetooth?あとUSB充電とか]

 抱えて歩くモバイルパソコンであるから、パソコンに有線で繋がっているのは鬱陶しい。だから出来たらBluetoothで無線接続出来るに越したことはない。
(Bluetoothとは何か、その規格を私が重宝し始めていることについては
[Tips] Bluetoothとは?(ブルートゥースとは?)そのパソコンでの活用

 Bluetoothとは無線の規格の名称だ。  パソコン周辺では、文字通りの意味で「無線」の機器が増えているけれども、一言で「無線(ワイヤレス)」といっても実際にはいくつかの種類がある。Bluetoothはその中の一種類だ。 Bluetoothという規格により、多様な周辺機器をアダプタなしに ワイヤレスでパソコン...
で書いてあるので参照されたい。)

 あとあくまでパソコンと連携して使えるためにはやっぱりUSB接続とかUSB充電とかが出来た方が良い。

 そういう視点で探したところ、Bluetoothについては日本での電波規格を通っている製品がほとんどないらしく、そういう製品を日本で使おうとすると問題になるらしい。
 まあそれを踏まえた上で探してみたところ....

[Wintec WBT-201]

 Wintecという会社のWBT-200およびその後継のWBT-201という製品が

  • GPSデータロガーにもGPSレシーバーにもなる。
  • Bluetooth接続出来る。
  • USB接続、USB充電できる。
と判明。

 この機種、日本人のブログの中でかなり紹介されており、日本語のマニュアルもある。しかも

  • データログの記録頻度を「時間」「距離」のどちらか(もしくはその組み合わせ)で選択可能。
  • ブルトゥースありで12時間、なしで14時間稼働可能。
などの特徴も持つ。

 いろいろな人が使っているのを確認できるのは嬉しいが、その一方でこの製品はGPSチップとして優秀とされる
SiRFstarIII」というチップを残念ながら使っていない。そのチップを使った製品に比べると性能が劣ってしまうらしい。

[秋葉原でBT-Q1000P]

 「ほんとにBluetoothでロガーでレシーバな製品はこれしかないんやろか」とか思いつつ、秋葉原へ行ったところ、モバイル専科さんで
QStarz BT-Q1000P
これも調べたら「BluetoothでロガーでレシーバでUSB」だった。でも「Wintec WBT-201」に比べると日本語ブログ記事での情報が恐ろしく少なく、

ポケゲさんとこで見掛けたところまでは覚えているのですが、 2日後には何故か手元にありました。(笑) まぁGPSレシーバなのですが、こいつは ・単体でログの記録ができる ・ログとは別にボタン1つで地点(POIとかいう?)の記録ができる ・BluetoothGPSとしても使...
こちらくらいしかなかった。

 「この製品はもしかするとチョー新しいだけで、性能的にはWBT-201を全て上回るのか?」とドキドキしながら、ずうずうしくもモバイル専科さんの店内で愛機に向かうこと40分。もはや喉から手が出そう?になるまで買いかかったのだが、その「QStarz BT-Q1000P」は「WBT-201」と違ってロガーデータのBluetoth取り込みが出来ないらしい。
 いや、まあ日本ではBluetoothは違法なので、どうせアレだけれども、なんか悔しい。

 そんなこんなで探していると「BluetoothでUSBなGPSロガーでGPSレシーバ」は結構いろいろあるらしいことに気が付く。(Bluetoothが日本で使えるかはともかく。)
Leadtek LR 9553D
Royaltek RBT-2300
Transystem MTK i-Blue757 Pro
Transystem MTK i-Blue747 トラックレコーダー
GlobalSat BT-335
BT i-gotU
だがどれもこれも使い勝手的にイマイチのような気が....

[イタタタタタ、ゼンリン電子地図帳で使えない!]

 あれやこれや調べているうちにパソコンGPSショップさんの情報でWintech社「WBT-201」の衝撃の事実に気がついてしまう。
http://www.rakuten.co.jp/gps/481648/828034/828035/

5.本商品の通信速度は
 57600BPSです。
 本商品をGPSセンサーとして御利用になった場合
  ・スーパマップルデジタルシリーズ
  ・電子地図帳Zシリーズ
 等は、御利用になれません

がーんがーんがーん。(つづく)

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