iPhoneのヒットにより日本でも本格的に普及が広まり始めた高機能携帯電話=スマートフォン。
iPhoneには押され気味であるが業界スタンダードなのがMicrosoftのWindowsMobile(WindowsPhone)製品な訳であるが、そのスマートフォンとパソコンのデータを同期する公式ソフトActiveSync(もしくはWindowsMobileCenter、同期センター)はドキュメントフォルダ以下のファイルしか対象でなかったり、同期の方向を決められないなど基本的には不十分な点が多い。
それを補ってくれるのがシェアウェアのDooSoft作成の「MobSync」である。
・DooSoftLabo
http://doosoft.seesaa.net/
この製品の良いところは
- ジョブと呼ばれる同期箇所の組み合わせをいくつでも作成可能。
- 同期の際には相互方向の場合だけでなく、一方方向にも設定可能でしかもその場合には同期、追記、移動から選べる。
- ActiveSyncと連動して起動・終了が自動的に出来るのでいちいち操作を意識する必要がない。
などであり「パソコンで取り込んだデータをスマートフォン側に移したい」という目的やスマートフォンで作られたデータのバックアップなど、スマートフォンを活用すればするほど重宝なソフトであり、現在の値段840円の価値は十分にあるソフトだ。
・MobSync – ソフトウェア
http://soft.wince.ne.jp/soft/Detail/PID4173/
・MobSync for Unicodeの詳細情報 : Vector ソフトを探す!
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se320494.html
さて本題であるがこのソフト、同期のジョブ設定を「ジョブのエクスポート」「ジョブのインポート」という形で保存できるのであるが通常はそのようなことを意識しなくて良いので、OSの再インストール(もしくはOS移行)をしてみたらジョブのエクスポートをしていなくて困ってしまう、ということがあるのではなかろうか?
無論、ProgramFilesのMobSyncの構造を削除してしまうとジョブ設定は永遠に失われてしまうが、そうでなくて「MobSync」フォルダを残した場合でも再インストール後にその構造をコピーしたりしても単純にはうまくいかない場合がある。
これは実はWindowsXPとWindowsVista/Windows7ではジョブデータの保存場所が違うかららしい。
■WindowsXP以前
C:\Program Files\MobSync\(スマートフォン機種名)\ ・・・(*1)
■WindowsVista / Windows7
C:\Users\(ログオンユーザ名)\AppData\Local\MobSync\(スマートフォン機種名)\ ・・・(*2)
具体的なデータ移行の手順は以下の通りとなるはずだ。
1.新しいOS環境でMobSyncをインストール
2.MobSyncをとりあえず起動。(一度スマートフォンの接続は必要?)ただしジョブ作成などは不要。
3.そうすると上の*2の場所にMobSyncのフォルダが作られているのが確認できるので、それを確認した上で*1の各スマートフォンフォルダをそのまま*2のところにコピーする。
4.再度MobSyncを起動し、スマートフォンを接続すると移行までのジョブが復活しているはず。
なお、プログラム自体の設定などはこれでは移行しない。MobSyncフォルダ直下のiniファイルもコピーすることなどで移行できる可能性もあるが、このソフトはジョブの設定はいろいろ出来るがプログラム全体の設定はそれほど多くないので、わざわざする必要もない気がする。
またレジスト情報もこれでは移行しないのでメニューの
「ヘルプ」-「バージョン」
から行う。(無論登録したときのIDとパスワードを控えていることが前提。)
以上であるが本記事は日頃から本ソフトは素晴らしいと思いながらなかなか各機会がなかったところに、上のような事態に出会ったのでソフトへの感謝がてら書いておくものである。
■参考ページ
・スレッド:mobsyncが正常に動作しない
http://doosoft.net/forum/index.php?mode=review&id=54&res_cnt=1