[Tips] micro USBとは?(USB マイクロB端子とは)?携帯電話充電器規格として採用

 micro USBとはコンピュータに周辺機器を接続するための接続インターフェース規格であるUSB(Universal Serial Bus)規格の中の一形状規格。(USBマイクロ端子とも言う。)

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[マイクロUSB端子とは]

 USB(Universal Serial Bus)はそれまで採用されてきた接続規格リアルポート (RS-232) やパラレルバス(パラレルポート)、PS/2(マウス、キーボード)端子などに代わり統一的な規格を目指して1996年に制定、その後普及してきたもので、現在ではパソコンでは必ずと言って良いほど複数ついているインターフェース形状である。
 詳しくは以下を参照のこと。

Universal Serial Bus – Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Universal_Serial_Bus

 一番標準的なUSB形状はUSB A端子と言われ、幅1cmすなわち小指幅ほどの長方形の形をしており、近年普及してきた「USBメモリ」などがこの形状が採用されている。

 しかしながら小型の周辺機器においてはこのサイズは大きすぎるため、互換性を持つが形状・サイズだけが異なるUSBミニ端子(mini USB端子)が策定された。これは通常の端子の半分ほどの大きさで洗面器の断面のような形状をしている。

 その後、それよりも若干小さいUSBマイクロ端子(microUSB端子)が作られた。幅としてはほとんどminiUSB端子と変わらないのだがストッパ(抜け止め)がついており、miniUSBよりも抜けにくくなっていることが特徴の一つのようだ。

MicroUSB新規格 – 輸入商人の感覚
http://d.hatena.ne.jp/componentdirect/20070511

 2009年現在、日本ではminiUSBについてはかなり普及したものの、microUSBは必ずしも一般的ではなく、海外輸入製品のほうで多く見られる。

 USB端子は単にコンピュータと周辺機器の間でデータをやり取りするだけではなく、それを通じて小型周辺機器の給電・充電をホストコンピュータから行えるようになっていることが多い。(これはUSBバスパワーなどと呼ばれる。)

 これを利用し、USBコネクタが充電コネクタになっている周辺機器もしくは関連機器も多くなっており、その結果、コンセントからUSB機器に充電するための製品も出るようになっている。

↑なお2個口の製品の場合、似たような製品も多いのだがこちらのレビューに拠ればモバイルクルーザーツイン
の場合には合計出力が2000mAで充電が速いそうだ。これらの製品と下記のようなケーブルを組み合わせるとコンピュータがなくても電気コンセントから直接充電出来る。↓

[携帯電話の給電端子として統一化]

 前述のように日本ではmini-USB端子の普及に比べてmicro-USBの普及は遅れていたが、それまで採用規格がバラバラだった携帯電話での充電端子をmicroUSB端子で統一することが大手携帯電話メーカーの間で合意される至り、さらには国連機関の国際電気通信連合(ITU)によってどの携帯電話にも対応する汎用充電器の規格「Universal Charging Solution」として承認された。

主要携帯電話メーカー、充電器の標準化で合意–Micro-USBを採用へ

ノキアやサムスン電子など主要携帯電話メーカーは、共通の携帯電話充電インターフェースとしてMicro-USBを採用することで合意した。
2010年スタート:欧州委員会、携帯の充電器をMicro USBで統一へ――Nokia、Appleほか10社が合意
現在iPhoneに独自仕様のインタフェースを採用しているAppleも、Micro USBでの標準化に合意した。
ITU、携帯電話向け汎用充電器の規格を承認
http://japan.cnet.com/clip/global/story/0,3800097347,20402280,00.htm

 携帯電話はもともとコンピュータの周辺機器として作られた製品ではないが、データ交換や電力供給・充電での利便性からUSBとの親和性が高く以前からUSB規格を採用するメーカも多かったものの、その一方で独自規格を用いるメーカーも多く、しかも一つのメーカーの中でも統一されていないことも多く、充電器やデータ通信のためのコネクタ形状ではユーザが不便を強いられることが多かった。

 携帯電話は2009年現在世界レベルで、すなわち先進国のみならず発展途上国においても必須の日常品になりつつあり、その規格としてmicro-USBが採用された影響はかなり大きいと考えられ、これにより今後microUSBは急速に普及していくことが考えられる。

 余談であるが世界的ブームを巻き起こしたiPhoneを送り出しているApple社も上の規格統一同意メーカ陣に加わっている。

[互換性]

 基本的に通常のUSB端子とminiUSB端子、microUSB端子では形状以外には異なる部分がなく、ほぼ完全に互換性が保持されている。すなわち

・通常のUSB端子←→miniUSB端子
・通常のUSB端子←→microUSB端子
・miniUSB端子←→microUSB端子

の間を変換するような変換ケーブルや変換アダプタを使えば異なる端子採用の機器間で接続・使用することが出来る。これについてはデータ通信は無論のこと充電・給電機能についても同様である。

 なお変換ケーブルの中にはデータ通信での使用を前提とし、ケーブルの細さ・薄さ等を追求することで給電、充電仕様を犠牲にしている(っぽい)ものがあるので注意されたい。
 具体的には2.5インチHDD用外付けハードディスクケースが一部のUSBケーブルによってはパソコンからの給電が十分ではなく動作しない場合などがあるが、これは別なUSBケーブルでは問題なく動作する場合も多い。

 それからUSB規格ではデータ通信にせよパスパワードを利用した電力供給にせよ、基本的にホストコンピュータから周辺機器に対して行えるものであり、周辺機器同士をつないでも動作しないのが一般的である。

●他の方の関係ブログ記事
モバイルつれづれ日記 | micro-USB(micro-B)端子って何?
http://dawnpurple.blog25.fc2.com/blog-entry-1254.html