[Tips] 宣伝行為のスパムポストは許されない~マルチポストと対比

 掲示板やニュースグループ、mixiのコミュニティなど、複数の場所で同じ内容の投稿を行うことは「マルチポスト」と呼ばれて嫌われています。(「マルチポストが嫌われる理由~なぜマルチポストは問題か?」を参照のこと。)。

 マルチポストという言葉は「multiple posting」から来ていますので、そのままの意味を取れば同じ文や内容の投稿であれば、内容がどんなものであれ「マルチポスト」と言うことが出来ます。

 けれども一般に「マルチポスト」という言葉で思い浮かびやすく、またアドバイスがされているのは私が別の記事で書いているような「質問投稿」の場合が多いです。

 しかしながら同じ投稿を複数の掲示板で行う行為には「質問行為」とは異なり、宣伝・広告が目的の場合がしばしばあります。これも「multiple posting」には違いないのですが、けれども私は「マルチポスト」とは区別して「スパムポスト(spamポスト)」と呼ぶべきではないか、と私は考えています。

 なぜわざわざ言葉を換えるのかというと、その性質がかなり違うからです。

  マルチポスト スパムポスト
内容  質問が多い、特にインターネット、パソコン関係の質問が多い。 概ね、何かしらの宣伝・広告
投稿先 内容的には概ね適切な場所 その内容と掲示板の主旨が全くそぐわないことがしばしばある
投稿者のレベル  ネット初心者が多い(「マルチポスト」という言葉を知らないことが一般的) 必ずしも初心者とは限らない
本人のモラル その行為がマナー違反だとは知らず、悪意はない 宣伝行為は問題があると知りながら行うことが多い
注意を受けたときの対応  大体すぐに反省し、謝罪等を行う場合もよくある(へそ曲がりな人だと素直に聞かない場合も希にあるが。) 無視(謝罪することは極めて希)
身元 しっかりしている場合がしばしば 捨てアカウント(mixiの場合、プロフィールを見るとマイミクが少なかったり、実体のないマイミクが多い
最終目的 問題の解決 ほぼ間違いなく金儲け

 以上のような違いはあまりに大きいため、私は同じ類の投稿として扱うことには問題があると思います。

 「スパムポスト」という言葉の「スパム」ですが、これはインターネット初期からのコミュニケーションツールである、ニューズグループや電子メールで、宣伝・広告目的の無差別投稿・配信が「spam」と呼ばれてきたことに由来します。

 「spam」という言葉はもともとホーメルフーズ社の「SPAM」に由来するとされ、そのような特定の商品の名称を使うことには反対の声も大きかったのですが、結局かなりの定着を見ており、しかもその言葉は「spamメール」「検索エンジンスパム」「コメントスパム」「トラックバックスパム」など、無差別的な広告・宣伝行為に関して使われるようになりつつあります。

 そこで掲示板もしくはそれに類似するもの(mixiのトピックなど)への無差別一方的宣伝投稿を「スパムポスト」と呼ぶことを提案したいと思っています。

 さて、そのスパムポストですが、質問などのマルチポストと違い、上の表で書いたように投稿者は「悪いこと、非難されることだ」と分かっていながら行う場合が極めて多いです。いわば「故意犯」(「確信犯」は誤用)というやつですね。

 すなわちお金儲けの為にはマナーなど知ったこっちゃない、ということで、社会問題となった携帯電話の迷惑メール業者と同じ程度の低いモラル意識で宣伝行為を行っています。
 つまり相当悪質なのです。

 こういう輩は皆が楽しく、快適に使おうとしているインターネットという場所を、金儲けの手段としてしか考えない、大変身勝手で憎むべき人々です。そういう人たちを跳梁跋扈させているとインターネットそのものの存在も危うくなるため、関係するネット業者なども対処を行うことが多くなっています。

 たとえばmixiでしたら規約違反と言うことで当然アカウント抹消の対象になりますし、単なる無知な初心者にすぎない、質問系のマルチポスト行為者とは比較にならないほど処罰の割合は高いです。時間に余裕があれば、積極的に事務局などに連絡しましょう。
 Web上の掲示板の場合には投稿元のIPアドレスからスパマーのプロバイダーを割り出し、対処要請を行うのも一手段です。

 私たちの大好きなインターネット環境を守るため、こういう輩はどうにかして追い出していきたいものですね。

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